『死霊館のシスター』監督、撮影現場で怪奇現象に遭遇
アメリカのコミック・映画の祭典コミコン・インターナショナルのホラー関連イベント「SCAREDIEGO」(スケアディエゴ)が、現地時間18日にサンディエゴで行われ、人気ホラーシリーズのスピンオフ『死霊館のシスター』のキャスト・監督らが出席した。
『死霊館のシスター』は、1952年のルーマニアの修道院を舞台に、『死霊館 エンフィールド事件』(2016)に登場した、修道女姿の悪魔ヴァラクの恐怖を描いた作品。この日は会場のファン向けに本編シーンの一部が公開され、古びた修道院で、修道女たちがヴァラクの犠牲になる映像に、ホラーファンが集まった会場からは歓声が巻き起こった。
イベントには『死霊館』シリーズプロデューサーのジェームズ・ワン、『死霊館のシスター』監督のコリン・ハーディ、同作で主演を務めるタイッサ・ファーミガ、共演者のイングリッド・ビス、『IT/イット』などの脚本家ゲイリー・ドーベルマンが登壇。ハーディ監督は、これまで以上に時間を遡る本作が『死霊館』シリーズの「全ての始まり」を描いた作品になると明かした。
撮影はルーマニアの古城で行われたといい、主人公の見習いシスター、アイリーンを演じたタイッサは、怪奇現象に遭遇しないか心配の日々を送っていたという。「そんな事が起きてほしくなかったから、撮影が終わるとホテルに帰って、瞑想で頭をスッキリさせて。死霊のことなんて頭の中になかったから、怪奇現象にも遭遇しませんでした!」
一方でハーディ監督は「リハーサル中に、モニターチェックのため地下室のような場所に降りたとき、音声担当のモニター側から呼ばれた気がしたんです。そこを見ると、2人の男性がいました。そのあと、モニターでタイッサのリハーサルをチェックして、『今のショット見た?』って2人に話しかけたら、誰もいなくて……。かつては砦でもあった場所で、そこで亡くなった方が出てきたんだと思います」と告白。
さらに監督が「僕がいいショットを撮れてるか、魂がチェックしにきたんじゃないかな」とおどけてみせると、ジェームズは「それ、僕の声だったのかもしれないよ? このフランチャイズを台無しにするなよ! って呼びかける」と返し、リアルな心霊体験に凍りついた会場を笑いに包んだ。
スケアディエゴは、『死霊館』『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』のヒットでも知られる米ワーナー・ブラザースの一部門、ニュー・ライン・シネマ主催のホラーイベント。サンディエゴの小劇場を借り切って、コミコン開幕前夜に行われる。この日は、キャスト・監督の登壇はかなわなかったが、大ヒット映画『IT/イット』続編のメイキング映像や、メキシコに伝わる怪談を映画化した『ザ・カース・オブ・ラ・ジョローナ(原題) / The Curse of La Llorona』の本編フッテージが上映され、ホラーファンの目を楽しませた。(編集部・入倉功一)