批判殺到でまた…アカデミー賞、CM中の受賞発表を撤回
第91回アカデミー賞
今年のアカデミー賞授賞式では撮影賞など4部門の受賞者発表はテレビ放送のCM中に行うと決まったが、ハリウッドの映画人からの猛反発を受け、授賞式を主催する映画芸術科学アカデミーがこの決定を撤回した。
アカデミーは「撮影賞、編集賞、短編実写映画賞、メイク・ヘアスタイリング賞の受賞者発表はCM中に行うという計画に関して、会員たちからのフィードバックを聞きました。全ての部門は、編集されることなく、従来通りのやり方で発表されます」と声明を出した。
CM中に発表される4部門については“受賞者がステージに上がるまで”をカットするなどし、生放送中に編集したものを流すことで放送時間の短縮を図るという計画だった。しかし、ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、ロバート・デ・ニーロ、ギレルモ・デル・トロ監督、クリストファー・ノーラン監督をはじめとした50人以上の映画人たちが「この4部門に携わる人々への侮辱だ」としてアカデミーの決定を批判する公開書簡に署名するなど、大騒動に。発表からわずか4日で撤回されることになった。
今年のアカデミー賞では、批判が殺到したことで決定が覆されるという事案が頻発している。コメディー俳優ケヴィン・ハートが司会に決まるも、同性愛を嫌悪する内容の彼の約8年前のツイートが掘り起こされて批判が集まり、辞退。代役は見つからず、30年ぶりに司会者ナシでの開催が決まった。また、一度は「人気映画部門」の設立も決まったが、作品賞ノミネートが有力視されていたマーベル映画『ブラックパンサー』を「人気映画賞に追いやるつもりなのではないか」などと批判が殺到し、今年度の設立は見送られている。(編集部・市川遥)
第91回アカデミー賞授賞式は、2月25日(月)午前8時30分よりWOWOWプライムにて生中継