感動的!『ボヘミアン・ラプソディ』ラミ・マレック受賞スピーチ全文
第91回アカデミー賞
現地時間24日、第91回アカデミー賞授賞式が米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、映画『ボヘミアン・ラプソディ』でフレディ・マーキュリー役を務めたラミ・マレックが主演男優賞を受賞した。エジプトからの移民の両親のもとアメリカで生まれ育ち、自らのアイデンティティに苦悩した少年時代や、本作での共演をきっかけに交際に発展した女優ルーシー・ボーイントン(フレディが愛した女性メアリー役)への思いも語った感動的な受賞スピーチ全文は以下の通り。
【画像】クイーンのライブで開幕!第91回アカデミー賞授賞式の様子
ラミ・マレック受賞スピーチ
ああ、神様。母が会場のどこかに来ています、愛しているよ! 僕の家族へ、全てのことに感謝しています。父は僕がこうしたことを成し遂げたのを見ることができませんでした。だけど今、僕を(天国から)見下ろしているんじゃないかと思います。とてつもない瞬間です。皆さんにとても感謝しています。僕をこのステージに立たせてくれた皆さん、アカデミーの皆さん、あらゆる場面で僕に賭けてくれた皆さん、(プロデューサーの)グレアム・キング、デニス・オサリヴァン、(製作会社の)フォックスとニュー・リージェンシーの皆さん、本当にありがとう。僕は“この人しかいない”という感じの候補ではなかったかもしれないけれど、まあうまく行ったということですよね(笑)?
クイーンの皆さん、ありがとうございます。僕を、あなた方のとてつもなく並外れたレガシーのちょっとした一部にしてくださったことに感謝します。このご恩は一生忘れません。クルーとキャスト、愛しているよ。皆さんは僕と同等の存在で、それ以上の存在です。あなたたちなしでは、僕はここにたどり着くことはできませんでした。
もし小さな頃の僕に、いつかこんなことが起こるかもと伝えたらどんな感じだろうと考えるのですが、彼のカーリーヘアの小さな頭はぶっ飛ぶでしょうね(笑)。その少年は自身のアイデンティティに悩み、自分は何者なのかと模索していました。アイデンティティに悩み、自分の声を見つけようとしている全ての人へ。聞いてください。僕たちは、悪びれることなく彼自身として人生を生きた、移民で、ゲイの男性についての映画を作りました。僕が今夜皆さんと一緒に、彼とその物語を祝福しているという事実は、こうした物語を僕たちが切望しているということの証しです。
僕はエジプトからの移民の息子で、アメリカ人としては一世にあたります。僕の物語は、今ここで記されています。僕を信じてくれた皆さんに感謝してもし切れません。ルーシー・ボーイントン、君はこの映画のハートで、ものすごく才能にあふれていて、僕のハートをつかんだよ。どうもありがとう。
『ボヘミアン・ラプソディ』は主演男優賞のほか、音響編集賞、録音賞、編集賞にも輝き、今年のアカデミー賞で最多となる4部門受賞を果たした。(編集部・市川遥)
第91回アカデミー賞授賞式は、2月25日(月)夜9時よりWOWOWプライムにて字幕版放送