多部未華子、高良健吾との急なキスシーンにも余裕の対応!
女優の多部未華子が13日、都内で行われた映画『多十郎殉愛記』公開記念舞台あいさつに主演の高良健吾、中島貞夫監督らと登壇。急にキスシーンが追加されたにもかかわらず、まったく動じない多部の女優の鑑のような様子が明かされた。
本作は、50年以上に渡り数々の娯楽大作を世に送り出してきた日本映画界のレジェンド・中島監督の20年ぶり、平成最後のちゃんばら時代劇。幕末の京都を舞台に、京都見廻組に追われる長州脱藩浪人・清川多十郎(高良)の死闘を、好意を寄せるおとよ(多部)との殉愛と共に描く。
高良は、「中島監督の20年ぶりの長編(時代劇)で主演、京都の太秦で時代劇、殺陣の稽古もできるのでラッキーだと思いました」とオファー時を回顧。また、「30代最初の主演だったので、10代、20代でいろいろさせてもらったけど、自分に落とし前をつけられる仕事だと思いました」と感慨をにじませた。多部にとっても本作は特別だったようで、「毎日刺激的で、がむしゃらに撮影に参加していました」と振り返った。
そんな二人のシーンについて、高良は「時代劇では珍しいキスシーンがある」と紹介。実は、台本には書かれていなかったが、撮影当日に中島監督から「高良ちゃん、ここで、おとよとぶちゅ~って」と伝えられたため、高良は「僕は大丈夫だけど、多部さんは大丈夫かな?」と心配したという。ところが多部は「はい!」と躊躇なく応じたそうで、「マネージャーやスタッフは『監督がいきなり言い出した』とザワついていましたけど、(わたしは)別に……」と肝の据わった女優魂を見せつけると、中島監督も「おとよをすんなりと演じてくれた」と舌を巻いていた。
この日は、木村了、寺島進、中孝介(主題歌)も来場し、中島監督がキャスト陣に手紙をサプライズプレゼント。その中で、高良は「生活のすべてをかけて、この年寄りに付き合って下さったこと、心から感謝しています」「かつて付き合った優れた役者たちが一様に持っていた根性みたいなものを見た時、嬉しかった」などと言葉をもらった。
このようなイベントで手紙をもらうことは初めてで、最初は「手紙を人前で読むのはなぁ……、自分に書いてもらった手紙をみんなに知られるのも、そこで感情が出るのも恥ずかしいよなぁと思っていた」と話す高良だが、気持ちは一転、「斜に構えていてすみません……うれしいです」とはにかんでいた。(取材:錦怜那)
映画『多十郎殉愛記』は全国公開中