ゲームは人の本質が出る?坂口健太郎&吉田鋼太郎が語る『光のお父さん』の魅力
坂口健太郎と吉田鋼太郎がダブル主演を務める映画『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』の撮影が3月25日に都内で行われ、囲み取材に応じた主演の二人がゲームや作品の魅力を語った。
■ゲームでは本質が出る?
ずっとすれ違ってきた父・暁(吉田)の本音を知るため、息子のアキオ(坂口)がファイナルファンタジーXIVの世界で父と共に冒険に出る姿を描く本作。正体を隠してゲーム内でコミュニケーションをとる父子のユニークな実話をつづった累計アクセス数1,000万超えの人気ゲームプレイブログが基になっている。
普段からオンラインゲームをプレイする坂口は、「オンラインゲームってその人の本質が出るというか、顔がわからないからこそ、そこで出てくる言葉ってものすごく性格が出ると思うんです」という。だからこそ、本作で描かれる新たな親子のコミュニケーションの在り方には新鮮な驚きもあったようで、「父親の意外性を(ゲームを通して)知るというのは、僕は素敵だなと思いましたね」としみじみ。
「20歳でファミコンが登場してから人生が変わりました」という吉田も、「ゲーム自体も感動的だし、今はゲームの感動をみんなで分かち合える世の中になってきた」と時代の変化を振り返りながら、本作ならではの魅力は「ゲームの良い面に光を当てたこと」にあると語る。
「Twitterでもそうだけど、それをつぶやいている人の顔がわからない、だから好き放題言っている人もいる。そういう悪い面もあるんだろうけど、良い面っていうのもきっとあるんだろうなっていうのが、この映画でよくわかったような気がしますね」(吉田)
■大杉漣さんも演じた役…吉田鋼太郎がプレッシャー告白
原作は2017年にドラマ化もされ、故・大杉漣さんと千葉雄大が親子役を務めた。吉田は大杉さんと同じ役をやることに「プレッシャーでしたね。すごく光栄なんだけれどもプレッシャーという両方の気持ち」と多大な重圧を感じていることを告白。さらには、「こんなにセリフが少ない役は初めて」というほど寡黙な父親をどう演じればよいのか、最初は戸惑ったことを正直に明かす。
「僕が知っている漣さんは基本的によくしゃべる人なんですよ。でも今回はほとんどしゃべらない寡黙な役じゃないですか。それを漣さんがどうやってやるのかなと思って(ドラマ版の映像を)観たら、ちゃんとしゃべらないお父さんをやってらっしゃるんですね。さすが大杉漣だなっていう。(自身は)割としゃべる方で寡黙な役ってあんまりやったことないんで、『これ俺できるのかな~』と。それだけでも大変なのに、大杉漣と比較されるのかな? とかいろんなこと考えて(笑)。非常に複雑な想いで現場に臨みました」(吉田)
そんな不安な思いで撮影現場に入った吉田だが、一生懸命ゲームに向かう父親の姿はなんとも微笑ましく、吉田ならではの魅力が発揮されている。初心者という設定のため、ゲーム好きな吉田はぎこちなくプレイする動作にも苦労したそうだが、その姿はスタッフに「可愛い」と好評。そのことを知らされた吉田は、「(スタッフって)女性が? 女性だといいね(笑)」と現場を盛り上げつつ、「集中している顔とか落ち込んでいる顔とか、しゃべらないんで表情勝負なところがあるなと。それをうまく撮っていただけているといいな」と語った。
『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』は6月21日より公開