上白石萌歌、1日5食で増量 「いだてん」日本人女性初の金メダリスト役に充実感
大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」(NHK総合・日曜20時~ほか)で、日本人女性初の金メダリスト、前畑秀子を演じる女優の上白石萌歌が、初の肉体改造に挑戦。約7キロ体重を増やし、日焼けサロンにも通った上白石は「肉体からアプローチすることで、前畑さんに近づけた気がしてすごくうれしいです」と充実の表情を見せた。
【画像】「いだてん」役づくりで7キロ増量!色黒になった上白石萌歌
オリンピックをテーマに明治から昭和を駆け抜ける本作。第25回からスタートした第2部では、主人公を金栗四三(かなくり・しそう/中村勘九郎)から田畑政治(たばた・まさじ/阿部サダヲ)にバトンタッチ。田畑は新聞記者ながら、日本水泳陣を世界レベルに引き上げ、1964年の東京オリンピック招致に奔走する人物。前畑は200メートル平泳ぎが専門。1932年ロサンゼルスオリンピックで銀メダル、1936年のベルリンオリンピックで金メダルを獲得した。
前畑を演じるにあたっての肉体改造について、水泳の練習期間を含め半年ほどの準備期間を設けられ、管理アドバイザーと食生活を変えていったという上白石。実際には減量と同じぐらいに増量も大変だったそうで、いくら食べても太れなかった時期も。「食事は1日5回。ずっと胃の中に食べ物が入っている感じ。ひたすら脂質を採り続けて、ツラくなることもありました」
「野菜も採りつつ、夜遅くや寝る前に脂身の多い肉類やパスタ、唐揚げやコンビニのホットショーケースにあるものも食べるという日々が続いていたので、軽い食事もしたくなりました」と、怒濤の増量生活を思い返す上白石。「やせたいときは、逆に恋しくなるものばっかりです。ないものねだりですね……」と微笑む。
だが苦労して増量した今回の経験は、彼女に新しい気づきももたらしたようで「時間をかければかけるほど、自分が前畑さんに近づいていくような気持ちになりました。肉体からアプローチすることで、セリフや前畑さんの生きざまも、自分の中に自然に落とし込むことができた」と心境の変化を吐露。精神面でも前畑という人物を理解するいい準備期間になったと言い、「これからは自分に制限をかけず、いろいろな人物に挑戦して、役作りをしていきたい」と意欲を見せていた。
上白石演じる前畑が本格登場するのは第27回(7月14日放送)から。その後日本水泳が世界を圧倒したロサンゼルスオリンピック、NHKアナウンサー・河西三省(かさい・さんせい)の「前畑ガンバレ!」の絶叫実況で有名なベルリンオリンピックなどが描かれていく。(取材・文/岸田智)