『メン・イン・ブラック』新作、首位デビューも…シリーズ物の苦戦が続く
全米ボックスオフィス考
先週末6月14日~6月16日の全米ボックスオフィスランキングが発表され、人気SFシリーズ第4弾『メン・イン・ブラック:インターナショナル』が興行収入3,003万5,838ドル(約33億円)で首位デビューを果たした。(数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル110円計算)
地球に潜む宇宙人を監視するエージェントたちの活躍を描いてきた本シリーズ。第4弾のメインはウィル・スミス&トミー・リー・ジョーンズのコンビから、『マイティ・ソー バトルロイヤル』のクリス・ヘムズワース&テッサ・トンプソンにバトンタッチした。首位は死守したものの、シリーズ最低のオープニング興収(前3作はいずれも5,000万ドル・約55億円超え)となり、業界の予想も下回る出足となってしまった。全世界興収のうち71%は海外興収(北米以外)が占めており、今後は海外でどれだけ数字を伸ばせるかにかかっている。
前回2位デビューだった『X-MEN:ダーク・フェニックス』も、スピンオフを含めた『X-MEN』シリーズ全12作品で最低のオープニング興収を記録していた。2週目の興収は935万4,868ドル(約10億円)で5位に。前週比71.5%の大幅ダウンと苦戦が続く。
サミュエル・L・ジャクソン主演アクション『シャフト』(2019)も興収890万1,419ドル(約9億8,000万円)で6位デビューと、スタジオの予想(1,500万ドル・約16億5,000万円あたり)を下回る結果となった。こちらも2000年のリメイク版の続編(オリジナルは1971年公開のクライムアクション映画『黒いジャガー』)で、シリーズ物は総じて苦戦気味の夏となっている。
今週末は、ピクサーの『トイ・ストーリー4』などが公開される。批評家からの評価も高い同作がシリーズ物の呪いを打ち破ることに期待したい。(編集部・市川遥)
6月14日~6月16日の全米ボックスオフィスランキングは以下の通り。()は先週の順位。
1(初)『メン・イン・ブラック:インターナショナル』
2(1)『ペット2』
3(3)『アラジン』
4(5)『ロケットマン』
5(2)『X-MEN:ダーク・フェニックス』
6(初)『シャフト』
7(4)『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』
8(7)『ジョン・ウィック:パラベラム』
9(17)『レイト・ナイト(原題) / Late Night』
10(8)『アベンジャーズ/エンドゲーム』