井浦新、監督の半自伝的作品で演技の難しさを痛感
井浦新が26日、渋谷・ユーロスペースで行われた映画『こはく』の完成披露上映会に出席し、横尾初喜監督の半自伝的なストーリーが描かれる本作で経験した、演技の難しさについて語った。
大橋彰、アキラ100%になって遠藤久美子の第2子妊娠をお祝い!【写真】
幼い頃に別れた父親を探す兄弟の姿を描く本作は、横尾監督の幼少時代の実体験をもとにした半自伝的なストーリーが展開する。この日は、井浦と横尾監督とともに、共演者の大橋彰(アキラ100%)、遠藤久美子、寿大聡、鶴田真由、木内みどりも出席した。
監督自身ともいえる弟の亮太を演じた井浦は「やっかいな仕事を振られたなと……」と笑う。そして「実在の人物を演じることは何度かやらせていただいたのですが、実際にその人物が目の前にいるのは初めて。正直、監督から出るOKの判断の一つ一つが怖かったです。手探りでしたが、目の前にいるからこそ思い切りやるしかない。監督の思いを投げ続けようという気持ちでやっていました」と振り返る。
その兄役を務めた大橋は「初めて台本を読んだときに、間違えてオファーしたんじゃないかとマネージャーに確認したんです。主要キャストとして映像の仕事をするのは、ほぼ初めてで、不安な毎日を送っていました。ただ、井浦さんや監督と話をするなかで、どうやって入っていけばいいのか、方向を示してもらった。2人の温かい雰囲気のおかげで、リラックスした状態でいられたかなと思います」と笑みを浮かべた。
また、横尾監督の夫人でもある遠藤は、亮太の妻という自身のプライベートに重なる部分も多い役柄を演じた。「とても緊張しました」と振り返った遠藤は「新さんと夫婦というのも奇跡で、撮影現場でも顔がこわばっていましたが、主人(横尾監督)がそばにいたから、どんどん入り込めました。途中から新さんが主人にしか見えなくなって……。でも主人の方がカッコいいんですけどね」とのろけて、会場の笑いを誘った。
続けて登壇者たちからは、横尾監督と遠藤が現場で「イチャイチャしていた」という証言が次々と飛び出し、和気あいあいとした舞台あいさつとなった。
そんななか、遠藤が第2子を妊娠したことを受けて、司会者をはじめ登壇者たちから「おめでとうございます!」と祝福の言葉が送られる一幕も。そこで大橋が“芸人”アキラ100%となって、お祝いのお盆芸をサプライズで披露し、遠藤は大喜び。会場も爆笑に包まれた。(取材・文:壬生智裕)
映画『こはく』は6月21日より長崎先行公開
7月6日より渋谷のユーロスペース、シネマート新宿ほか全国順次公開