山崎賢人&新田真剣佑、映画『二ノ国』で見せた細部へのこだわり!
人気RPGゲームの世界観を基にした新作アニメ映画『二ノ国』(8月23日公開)のアフレコ現場が4月に公開され、ユウ役の山崎賢人と、ハル役の新田真剣佑が息の合ったコンビネーションを披露した。
本作は、レベルファイブの代表である日野晃博が製作総指揮・原案・脚本を担当し、数多くのスタジオジブリ作品で活躍してきた百瀬義行が監督を務めた青春×ファンタジー作品。冷静沈着の主人公ユウ(山崎)と、バスケ部の人気者ハル(新田)、ハルの恋人であるコトナ(永野芽郁)という幼なじみの高校生が、ある事件をきっかけに魔法世界「二ノ国」へと引き込まれ、大切な人の命をかけた「究極の選択」に立ち向かう姿を描いた物語だ。
山崎、新田は共に、アニメーションの声優を務めるのは今回が初めて。それぞれ、個別での収録は行われていたが、二人で掛け合いをするのはこの日が最初。やや緊張した面持ちを浮かべていた山崎と新田だが、これまで映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』やドラマ「トドメの接吻(キス)」などで共演経験がある二人の掛け合いということで「やっぱり一人のときとは全然違う。すごく楽しかった」と口をそろえて、相乗効果を強調する。
その言葉の通り、アフレコブースでは、肩を組んでストレッチを行ったり、それぞれのセリフの練習を行うときに、自然と相手のセリフに呼応したりと、外から見ていても息の合った関係性が伝わってくる。
そんななかモニタールームでは、日野や百瀬監督はセリフの言葉一つ一つにまで、細かいディスカッションを行う。例えば「夢を見ていたんだよ」というセリフを「夢を見てたんだよ」と「い」を抜くかどうかという部分まで、綿密なやり取りを行っていた。
詳細なセリフのニュアンスまでも、しっかりとディレクションするなか、山崎や新田は、こうした演出に瞬時に反応し、さまざまな表現で要求に答える姿は、非常に高いプロ意識を感じさせる。
アフレコが終わったあと、山崎、新田共に「すごく難しい」と感想を述べていたが、一方で、俳優がアニメーションの声優を務めることに山崎は「普段俳優をやっている人が、あえて呼ばれた意味を考えた」と発言したように、自らが感じたものを、全身全霊で表現したという。
壮大なスケールで描かれるファンタジックストーリーが展開されるなか、山崎や新田が命を吹き込んだキャラクターは、どんな存在としてスクリーン上を駆け巡るのか。映画の完成が楽しみだ。(山崎賢人の「崎」は「たつさき」が正式表記)(取材・文:磯部正和)