オダギリジョー監督作『ある船頭の話』ベネチア映画祭での上映が決定
第76回ベネチア国際映画祭
オダギリジョーが長編映画初監督を務めた映画『ある船頭の話』が現地時間8月28日よりイタリアで行われる第76回ベネチア国際映画祭の「ベニス・デイズ」部門に正式出品され、上映されることが決定した。脚本・監督を担ったオダギリは「歴史ある映画祭に選んでもらえるなんて、本当に光栄です」と喜びを語っている。
日本では9月13日に公開される本作は、橋の建設が進む山村で船頭として働く男・トイチを主人公にした物語で、トイチの人生は一人の少女との出会いによって狂い始める……。特報映像には「ひとりの船頭を通して見つめる『生』の在り様」という言葉が使用されていた。トイチ役を務めたのは名優・柄本明。そして川島鈴遥、村上虹郎、永瀬正敏、橋爪功らも出演している。
ベネチア国際映画祭の「ベニス・デイズ」部門は、革新性や探求心、オリジナリティー、インディペンデント精神などに優れたハイクオリティーな作品を紹介することを目的とした部門。オダギリは「何より嬉しいのが、作家性を重視する部門であること。しかもイタリアの監督協会から選んでもらえたこと。もうイタリアに移住しちゃおうかな、ぐらいな感じです」と喜んでいる。
主演の柄本は「光栄です。オダギリジョー監督に感謝」とし、少女役の川島は「初ヒロイン、そしてたくさんの方に支えていただきながら撮影したこの作品をベネチア国際映画祭という世界の舞台で皆さんに観ていただけること、とても幸せです」とコメントしている。(編集部・海江田宗)
監督・各キャストのコメント全文は以下の通り
■オダギリジョー(監督・脚本)
歴史ある映画祭に選んでもらえるなんて、本当に光栄です。何より嬉しいのが、作家性を重視する部門であること。しかもイタリアの監督協会から選んでもらえたこと。もうイタリアに移住しちゃおうかな、ぐらいな感じです。この作品を信じて力を尽くしていただいた全てのスタッフ、キャストの方々に心から感謝申し上げます。
■柄本明
光栄です。オダギリジョー監督に感謝。
■川島鈴遥
初ヒロイン、そしてたくさんの方に支えていただきながら撮影したこの作品をベネチア国際映画祭という世界の舞台で皆さんに観ていただけること、とても幸せです。作品を撮り始める前、オダギリ監督から「僕はこの作品に賭けている」というお話をいただきました。その強い思いを今改めて感じています。そして、この作品の一員として『ある船頭の話』に参加できたことに感謝します。
■村上虹郎
この上なく幸せなお知らせです。世界最古の映画祭、胸がキュンキュンします。監督おめでとうございます。
■永瀬正敏
オダギリ監督の世界が、様々な国の方々に観ていただける機会が拡がる……心から嬉しいです。監督おめでとうございます!!
■橋爪功
完成した作品を拝見した時、ああこれは簡単にはコメントできないな、と思いました。人の営みに向けるあなたのまなざしが気になって、この映画は時間をおいて何度も観たくなるだろうなと思ったのです。今も様々な想いが頭の中に去来しています。オダギリ君、ありがとう。そして海外もふくめお客様の反応を心から楽しみにしています。