AVの帝王・村西とおるのドキュメンタリー11月劇場公開
AV監督、村西とおるのドキュメンタリー映画『M/村西とおる狂熱の日々 完全版』(R15+)が11月30日より都内・テアトル新宿、丸ノ内TOEIほかで全国順次公開される。村西が23年前の1996年、50億円の負債から再起を図るために北海道で行った撮影の日々が収められている。
本作は、2018年10月に中野ゼロホールでイベント上映され盛況だったドキュメンタリーを再編集したもの。1996年に北海道で7月20日から8月3日までの2週間にわたり、4時間超のDVD用Vシネマと、35本のヘアヌードビデオの撮影を同時に敢行した当時のメイキング映像と、現在のコメントで構成。度重なるアクシデント、終わりの見えない撮影現場、崩壊していく人間関係などから、時代に屈しなかった村西の人間像に迫っていく。
メガホンをとったのは、『アジアの純真』(2009)、『いぬむこいり』(2016)などの映画監督・プロデューサーの片嶋一貴。出演者には、村西の半生をつづった「全裸監督」の著者・本橋信宏をはじめ、お笑いコンビ・浅草キッドの玉袋筋太郎、漫画家・西原理恵子、高須クリニック院長の高須克弥、社会経済学者・松原隆一郎、社会学者・宮台真司、俳優・画家の片岡鶴太郎らが名を連ねている。
山田孝之主演のNetflixオリジナルシリーズ「全裸監督」の配信を8月8日に控え、注目を浴びる村西。英会話教材の販売員、ゲーム機の設置販売、ビニ本(立ち読み防止のためビニール袋で包装された成人向け雑誌)の制作・販売、アダルトビデオの制作・販売……。巧みな話術を武器に業界を渡り歩き、時には指名手配・逮捕されるなど、ドン底と絶頂を繰り返した彼の破天荒な生きざまは、伝説になっている。(編集部・石井百合子)