キングダム原作者は「ゲーム・オブ・スローンズ」の大ファン!プロデューサーに作品愛を熱弁
海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」の製作総指揮を務めたデヴィッド・ベニオフ&D・B・ワイスと、映画『キングダム』の原作者で脚本も手がけた原泰久が、15日に都内で行われた「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」x『キングダム』ブルーレイ&DVDリリース記念イベントに出席し、両作品に関するトークで盛り上がった。
壮大な世界観の中で重厚な人間ドラマを活写した「ゲーム・オブ・スローンズ」と『キングダム』。来日を果たしたベニオフとワイスは、「ようやく日本にやってくることができました。長年の夢でした。念願叶っての来日を非常に光栄に思っています」(ベニオフ)、「日本は物語を語る文化において、古くから素晴らしいものがある国。その日本で作品が気に入られることは僕たちにとってとても重要でした」(ワイス)と嬉しそうな表情で述べる。
「ゲーム・オブ・スローンズ 」は第八章をもって完結したが、ベニオフは「今はほろ苦い気持ち。生活の大部分をこの作品に費やしてきたんです。原作を読んだのは14年前。とても長い道のりだったんです」と心境を吐露。ドラマシリーズ製作中に、3人の子供が誕生したというベニオフは「この作品は家族のような存在。ラストシーズンを撮った去年は、だからこそ、とても悲しい気持ちなりました。いろんな方々との別れもあって、名残惜しい気持ちになりました」と胸の内を明かす。
一方でベニオフは、「でも、このシリーズを手掛けることができてよかった」とも述べ、「財源も潤沢で、僕らが作りたいように作ることができた。プロデューサー、ライターとしてはこういう機会はなかなかないんです」と話すと、ワイスも「スタッフの人たちと一緒に(作品作りの)旅路を歩めて光栄です」とにっこり。「10年もの歳月は密なものでした。こういうシリーズを手掛けることがどんなにラッキーなことか、忙しくて振り返ることもかみしめることもできなかったんですけど、今ようやくかみしめることができます」と笑顔で語った。
そんな二人を前に、原は「ゲーム・オブ・スローンズ」の大ファンであることを告白。「第4章が始まった時に友人に勧められて、『絶対、面白いから』って言われて見始めたんです。あまりの面白さにドはまりしてしまって、その後は睡眠時間を削って観るようになりました」とエピソードを明かす。
視聴者の予想を裏切る展開が面白いと話す原は、「最終話も見て大満足でした。敬遠されがちな群像劇なのに、脚本の作りがものすごく新しくて面白い。第1章の誰が主人公かわからないところから始まるのも魅力的でした」と絶賛すると、二人に対して「ただの大ファンですいません」とはにかむ一幕も。また、『キングダム』の脚本をスタッフと作り上げる際も「現場で脚本を練る段階から『ゲーム・オブ・スローンズ』を見てくださいって(クルーに)言っていたんです」と両作品の接点も紹介。
悪役の作り方などにも感銘を受けてたという原は、映画『キングダム』の悪役・成キョウには「ゲーム・オブ・スローンズ」に登場する新王ジョフリー・バラシオンの影響があることも告白。「悪役を作るのはすごく難しい。薄っぺらい悪役なら誰にでも描ける。誰が見ても嫌いだけど何か引き付けられる。成キョウを作る上で、ジョフリーを見てくださいって(映画スタッフの)みんなに言っていました」と秘話を明かしていた。(取材・文:名鹿祥史)
「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」ブルーレイ&DVDは10月2日レンタル開始(発売は12月4日)
『キングダム』ブルーレイ&DVDは11月6日よりレンタル・販売開始(10月9日よりデジタル版順次配信開始)