結木滉星「ルパパト」からさらに進化!壮絶アクションで「全部を出した」
ドラマ「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」(以下「ルパパト」)のパトレン1号/朝加圭一郎役で注目された結木滉星が、主演作となる本格忍者アクション映画『下忍 青い影』への熱い思いを明かした。
『デメキン』の山口義高監督がメガホンをとった本作は、幕末の世を舞台にもはや時代遅れとなっていた忍者の戦いの旅を描くアクション。寛 一 郎主演の『下忍 赤い影』(10月4日公開)に続き、その前日譚にあたる結木主演の『下忍 青い影』(11月15日公開)が2作連続で公開される。
本作のアクション監修は現代忍者を名乗る『キングダム』の坂口拓が務める。「拓さんに初めて会った時は『本物だ!』と思いました」と笑う結木は、「今回のアクションはリアルさを追求していたんで、苦労しましたね。『ルパパト』の時もアクションをやっていたんで、そこが多少はアドバンテージになるかと思ったんですが、拓さんの現場はやることがまったく違っていた。アドバンテージはほぼほぼなかったですね。ゼロからのスタートでした」と切り出す。
新たなタイプのアクションに挑戦し、「ルパパト」からさらに進化した姿を披露した結木。「今回は実際に拓さん自らアクションをつけてくれたので、ぜいたくだなと思いました。拓さんに比べればまだまだですが、自分の出来ることは全部出したなと思います」と充実した表情を見せる。
結木は本作で、琉球武術の達人で忍びの尚を演じる。『下忍 赤い影』では、経験を積み、使命を担う忍者として描かれているが、その前日譚となる『下忍 青い影』では、時代に翻弄(ほんろう)された未熟な若者として登場。2本の作品を通じて、同一人物の成長を感じられるのもこのシリーズの特徴である。
「最初に聞いた時は繋がっている話なのかなと思ったんですが、実際に完成した作品は、別の作品としても楽しめるんじゃないかなと思いました。『青い影』ではまだまだ未熟で弱い尚でしたが、『赤い影』では成長して強くなっている。こちらではなるべくムダな動きはしないようにしようと。そのギャップは大事にしたいと思っていました」
『赤い影』では、寛 一 郎演じる竜と敵対するライバル的な役柄として登場する。「寛ちゃんはおそらく本格的なアクションは初だったんじゃないかなと思うんですが、運動神経がいいんですよ。彼とは、現場で撮影の合間にひたすらアクションを合わせていましたね。やはりタイトなスケジュールだったので、そういう時間も大事かなと思って」という結木。
「ホテルが一緒だったんで、激しいアクションシーンとか、ワンカットのアクションシーンなど、達成感があったときは、それを共有したかったんで『部屋でちょっと一杯だけ飲もうか』ということはありました。ワンカットアクションのくだりを携帯の動画で撮らせてもらって。それを観ながら二人でお酒を飲んでいたんですけど、『俺ら自分のことどんだけ好きなんだよ』とか言いながら。その日のお酒は本当においしかったですね」と笑っていた。
そんな本作をあらためて振り返り、「新たな挑戦の場だったなと思いますね。この作品は本当に初めてづくしで。リアルなアクション、時代劇、そして単独主演と、本当に抱えるものがいろいろとあったんですけど、出来上がった映像を観て達成感というか、やって良かったなと思えたんです。だから僕のことを知っている人はもちろん、そうでない人にも楽しんでもらえたらうれしいですね」としみじみ語っていた。(取材・文:壬生智裕)