元モー娘の工藤遥「魔法使いの嫁」ファンの弟から厳しい一言「原作の質をおとしめないように」
元モーニング娘。の工藤遥が5日、池袋のあうるすぽっとで行われた舞台「魔法使いの嫁」のゲネプロに出席、人気作の舞台版で主人公に抜てきされたことについて弟から「原作の質をおとしめないように」と言われたことを明かした。この日は共演者の神農直隆、西井幸人、小松準弥、広川碧、佐倉花怜、清水らら、結城洋平、ウィリアム良太ザッキーも参加した。
元モー娘。工藤遥がチセ役!舞台「魔法使いの嫁」フォトギャラリー
本舞台は、帰る場所も、生きる理由も、その術も何も持ち合わせていない15歳の少女・羽鳥チセ(工藤)を、ヒトならざる異形の魔法使いが「弟子」、そして将来の「花嫁」として迎え入れることからはじまる異類婚姻幻想譚。ヤマザキコレの原作コミックは2014年の連載スタートと同時に大きな話題となり、2015年には数々の漫画賞を受賞。2017年のテレビアニメ化でその人気は不動のものとなったが、そんな人気作がいよいよ舞台化されることとなった。
公開ゲネプロを終えたばかりの工藤は、「ここにいるメンバーだけでなく、たくさんのスタッフ・キャストで、この作品を作りあげております。その思いが観に来てくださる方にぜひとも届けばいいなと思っております」とあいさつ。
もともとは、弟が原作の大ファンだったとのことで、「タイトルは知っていた」という工藤。このたび舞台版でチセを演じることが決定し、その旨を弟に報告したところ、「くれぐれも原作の質をおとしめることはしないように」という厳しい言葉があったと述懐した。「やはり熱烈なファンがたくさんいる作品なので、責任を持って、プレッシャーを感じながらもチセちゃんを演じていけたらと思っております」と気合いを入れ直したようだった。
今回の舞台の脚本・演出を務めるのは、アニメ版の脚本を担当した高羽彩。「今回、演出の高羽さんがアニメにかかわっている方ということで。役づくりや世界観においても、自分たちの演技の支えになりました」と述懐したウィリアム良太ザッキーは、「高羽さんは人柄がよくて、稽古ってだいたい終盤はピリピリするものなんですけど。稽古の終盤に『他人を思いやって、和やかにいきましょう』と言ってくれて。なかなかそういうことを言ってくれる演出家はいないんですけど、そういう方が作った作品だから人の心を動かせるのかもしれないなと思います」とコメント。その言葉に共演者たちも深く頷いていた。
また、工藤とは初共演だという西井の「工藤さんとはビジュアルの撮影の時が初めましてだったんですけど、何回か会ったことあったかなと思うくらいフランクな感じで。稽古初日から親戚の集まりじゃないか、という感じだったのでやりやすかったですね」というコメントからも、稽古中の雰囲気も良好だったことがうかがい知れた。(取材・文:壬生智裕)
舞台「魔法使いの嫁」は10月5日~14日まで池袋のあうるすぽっとで上演