後藤久美子に吉岡秀隆が恋!? 寅さんの甥っ子だから…
第32回東京国際映画祭
23年ぶりに銀幕復帰を果たした後藤久美子が28日、EXシアター六本木で行われた第32回東京国際映画祭オープニング作品『男はつらいよ お帰り 寅さん』の上映舞台あいさつに登場。「またこうやって自己紹介する日が来るとは思ってもいませんでした」と感慨深い表情を見せ、共演の吉岡秀隆に大いなる感謝を述べた。イベントには山田洋次監督、倍賞千恵子、前田吟、夏木マリ、浅丘ルリ子も出席した。
故・渥美清さんが主演したシリーズの『男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇』以来22年ぶり50作目の新作となる『男はつらいよ お帰り 寅さん』。車寅次郎(渥美)の甥・諏訪満男(吉岡)と、満男がかつて思いを寄せた及川泉(後藤)のその後の物語がつづられる。
後藤は「尊敬する山田監督と素晴らしい共演者の皆さんとここに立てたことが光栄です」と爽やかな笑顔を見せると、劇中には過去49作(特別篇をふくむ)の名シーンが多数出てくることに絡め「わたしたちが大好きな渥美さんにたくさん出会えると思います。どうぞ寅さんと素敵な夜をお過ごしください」と呼びかける。
また23年ぶりの映画の撮影現場となった後藤は「この作品が決まったとき、山田監督には不安を伝えたのですが、監督は『大丈夫だからわたしに任せなさい』とおっしゃってくれたんです」と振り返ると「そして、吉岡くんがいてくれたおかげで撮影が順調に進みました。彼と仕事をすることは、とても大きな喜びでした。どうもありがとう」と感謝を述べる。あまりに何度も「ありがとう」を繰り返す後藤に吉岡が「どうしたの?」と驚きの表情を見せると、後藤は「公式の場で感謝の気持ちを述べたかったのよ!」と吉岡の背中を押すなど、仲の良さをうかがわせた。
そんな吉岡は後藤に「恋をしていました」と発言し客席を笑わせると「それはおそらく、寅さんの甥っ子だから仕方ないのかもしれません。23年ぶりに会ったのですが、やっぱりおきれいな方だなと思いました」としみじみ。さらに吉岡は「去年のいまごろ、監督の指示のもと寅さんを探す旅に出たのですが、いま無事に旅を終えた気分です」と寅さんと共に過ごした日々を懐かしんでいた。
泉の母親役の夏木は帯に「寅」と書かれた着物で登場すると「寅さんの映画は今作で6回目です。こんなに出していただけるのは、泉ちゃんの母親だから。後藤さんが呼ばれるたびにわたしも出演できるんです」と茶目っ気たっぷりに語る。久々の後藤との共演には「今回の役柄が外国で活躍する役だったので、いまの後藤さんにぴったり」と笑顔を見せていた。(磯部正和)
『男はつらいよ お帰り 寅さん』は12月27日より全国公開