ディズニーCEO、マーベル批判のスコセッシと面会へ
ウォルト・ディズニー・カンパニーの会長兼CEOであるボブ・アイガーが、マーベル映画批判をしたマーティン・スコセッシ監督との面会を調整中だと米Time誌が伝えた。収束に向かっていたように思われた“スコセッシ対マーベル”問題だが、まだまだ終わってはいなかった。
事の発端は、新作映画『アイリッシュマン』(Netflix)をプロモーション中のスコセッシ監督が今年10月、マーベル映画は「映画ではない」とEmpireのインタビューで発言したこと。スコセッシ監督が「ああいったものに最も近いと感じるのはテーマパークだ。人間が感情的・心理的経験をほかの人間に伝える“映画”ではない」と語ったことは大きく取り上げられ、マーベル批判派と擁護派に分かれて激しい議論が行われることになった。その後、スコセッシ監督は、コミック映画が幅を利かすことでスコセッシ監督が価値を認める“映画”の上映機会が奪われ、コミック映画がハリウッドを席巻することは「アートにとって大打撃」だと The New York Times などで説明していた。
このたびTime誌の「ビジネスマン・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたアイガーは、同誌のインタビューに登場。スコセッシ監督のマーベル映画に対するコメントは「ひどい」し、「その映画を作った人々に対してフェアじゃない」とした上で、「もしマーティン・スコセッシが芸術的リスクを取るビジネスをしたいのなら、応援します。でもだからといって我々がやっていることがアートではない、ということにはならないと思います」と反論した。アイガーは直接スコセッシ監督と話したいと考えているようで、現在、彼の側近たちとスコセッシ監督のスタッフたちが面会を調整しているところだと明かした。(編集部・市川遥)