『ジョーカー』ホアキン・フェニックス、SAG賞でヒース・レジャーに感謝のメッセージ
アカデミー賞の前哨戦となる全米俳優組合賞(SAG賞)において主演男優賞を受賞した映画『ジョーカー』のホアキン・フェニックスが、『ダークナイト』でジョーカーを演じた故ヒース・レジャーへ感謝を述べた。受賞スピーチの様子は、米TNT局のYouTubeチャンネルで公開されている。
バットマンの宿敵ジョーカーを題材に、大都会の片隅でコメディアンを夢見ながら孤独に生きる男が、次第に狂気のカリスマへと変貌していくさまを描いた『ジョーカー』。演技派で知られるホアキンだが、本作の主人公・アーサー役は特に高い評価を受けており、SAG賞においても、前評判通りに初受賞を果たした。
受賞スピーチでホアキンは、「何年か前にもこの場にいたけど、その時は心からありがたいと思えなかった。今、このコミュニティーの一員であることがどんなに幸運なことなのか、気づかされたよ。俳優と僕らの仕事に敬意を持つ者として、心から誇りに思う」とコメント。そして、かつてジョーカーを演じたヒースさんに向けて「僕が今日ここに立っていられるのは、最も愛する俳優であるヒース・レジャーのおかげだ。ありがとう」としめくくった。
またホアキンは、同じく主演男優賞にノミネートされていたレオナルド・ディカプリオにも「僕がまたオーディションに行くようになり……みんなどんな感じが知っていると思うけど、最終審査に行くと、常に2人の俳優と役を争っていた。そして僕らは、いつも一人の子供に負けていたんだ。あまりに多いものだから、みんな彼の名前さえ口にしない。でも、キャスティングディレクターがみんなささやくんだよ“レオナルド、レオナルドだ!”って。僕はレオナルドって誰だよ!? って感じだった。君は25年以上にわたって、僕や多くのみんなにインスピレーションを与え続けてくれている。本当に、本当にありがとう」と感謝のメッセージ。
さらに、クリスチャン・ベイルに「君ってやつは、最低のパフォーマンスを見せたことがない。全く腹立たしいよ。たった一度でいいんだ。最悪のヤツを見せてほしい。いいだろ? OK?」と声をかけると、同じくノミネートされていた、アダム・ドライヴァー、タロン・エジャトンにも、彼らのパフォーマンスへの称賛と感謝の言葉を贈り、盛大な拍手を受けた。
SAG会員の多くはアカデミー賞会員とも重なるため、2月10日に開催される授賞式では、ホアキンが主演男優賞を獲得する可能性が高まった。ヒースさんは『ダークナイト』の演技で、死後にアカデミー賞助演男優賞を受賞している。(編集部・入倉功一)