顔面タトゥーの元白人至上主義者をジェイミー・ベルが熱演 『SKIN/スキン』5月公開
顔面にタトゥーを施した元白人至上主義者の男性を主人公にした、実話に基づく映画『SKIN/スキン』が5月9日より公開されることが決定した。第91回アカデミー賞に輝いた短編映画をガイ・ナティーヴ監督が自ら長編映画として制作した作品で、主演を『リトル・ダンサー』(2000)、『ロケットマン』(2019)などのジェイミー・ベルが務める。
【写真】ジェイミー・ベルがエルトン・ジョンのパートナーを好演
2003年に米国で発足したスキンヘッド集団「ヴィンランダーズ」の共同創設者であるブライオン・ワイドナーの実話に基づく本作。白人至上主義者として育てられ、憎悪と暴力に満ちた生活を送っていたブライオンは、シングルマザーのジュリーとの出会いを機に、これまでの自分の悪行を悔い、新たな人生を始めようと決意する。しかし、脱会を許さないかつての同志たちから執拗な脅迫、暴力を受けることになる。
イスラエル出身でユダヤ人のガイ・ナティーヴ監督は、ブライオン・ワイドナーを題材にしたテレビドキュメンタリー「イレイジング・ヘイト(原題)/Erasing Hate」(2011)を観て映画化に興味を抱き、アメリカで女優として活躍する妻のジェイミー・レイ・ニューマンの助言を得て、長編映画制作の出資を募ることを目的に人種差別を題材にした短編『SKIN』を製作。同作がアカデミー賞を受賞したのを足がかりに、憎悪から脱け出そうとする元レイシストの男を主人公として、物語や設定を一新した同タイトルの長編製作に着手した。
暴力と憎悪の渦から脱け出そうとするブライオンにジェイミー・ベルがふんするほか、短編『SKIN』にも出演したダニエル・マクドナルドが、ブライオンに新たな道を示す女性ジュリーを演じる。その他キャストにダニエル・ヘンシュオール、ビル・キャンプ、ルイーザ・クラウゼ、カイリー・ロジャーズ、コルビ・ガネット、マイク・コルター、ヴェラ・ファーミガら。
本作は2018年トロント映画祭で高い評価を受け、北米配給を『ムーンライト』『へレディタリー/継承』『レディ・バード』などのスタジオA24が手掛ける。(編集部・石井百合子)
映画『SKIN/スキン』は5月9日より新宿シネマカリテほか全国順次公開