「逃亡者」リメイク、刑事役は豊川悦司 先輩・渡辺謙を追い詰める
俳優の豊川悦司が、大ヒット米ドラマを渡辺謙主演でリメイクするスペシャルドラマ「逃亡者」(テレビ朝日系で2020年、2夜連続放送)に出演することが6日、同局より発表された。豊川が演じるのは、1993年の映画版ではトミー・リー・ジョーンズが熱演した連邦捜査官にあたるキャラクターで、妻殺しの容疑をかけられ逃走する外科医(渡辺)を執拗に追い詰めていく刑事という役どころ。主演の渡辺とは2005年の映画『北の零年』などに続き、3度目の共演となる。
本作は、1963年から67年にかけてアメリカで放送されたテレビシリーズを、舞台を現代の日本に置き換え、前・後編のスペシャルドラマとしてリメイク。1993年にはハリソン・フォード主演で映画化され、保安官を演じたトミー・リー・ジョーンズがアカデミー賞助演男優賞を受賞し、日本でも大ヒットを記録した。
豊川演じる刑事・保坂正巳は、テロリスト対策のために新設された警視庁特別広域捜査班の班長。容疑者を確保するためなら手段を選ばず、部下がおびえるほど執拗にターゲットを追い込んでいく叩き上げの刑事。そんな保坂が、妻殺しの容疑をかけられ自らの潔白を証明するため逃亡した加倉井(渡辺)を追い詰めていく。
豊川は先輩・渡辺との再共演に「謙さんとご一緒するのはこれで3回目ですが、確かに2人ともデカすぎるからか(笑)、なかなか同じフレームに収まることがなくて、今回がいちばんがっつり芝居させてもらったんじゃないかと思います」とコメント。
昨年、ハリウッド映画『ミッドウェイ(原題) / MIDWAY』(秋公開)に参加した豊川は、海外で精力的に活躍する渡辺を「自分が経験したことで、改めて謙さんは20年近くも世界で仕事を続けてこられたんだな……とそのスゴさを考えるチャンスをもらいました」と尊敬。「改めて思ったのは、謙さんはとても真面目な方で、自分の役だけでなく全体を考えている、ということ。“このシーンはこう解釈できるけど、君はどう思う?”と、監督や共演者とのディスカッションを多く重ねるんです。謙さんのおかげで僕自身も新たな発見があり、そういう“渡辺謙スタイル”に触れられてすごく刺激になりました」と、撮影現場での渡辺の真摯な姿勢を振り返る。
劇中、渡辺と豊川の体当たりのアクションもあり、豊川は「アクションは謙さんのほうが大変だったと思いますが、僕は追う側なので謙さんが走った山道を数時間後に走ったり、謙さんが降りた階段を昼食を挟んで降りたり……同じ日に同じ場所で撮影があるのにすれ違う感じがとても面白かったです」と「追いつ追われつ」の現場のユニークさに触れた。(編集部・石井百合子)
テレビ朝日開局60周年記念 ドラマスペシャル「逃亡者」は2020年、2夜連続放送