林遣都×小松菜奈で「恋する寄生虫」映画化!潔癖症の青年と視線恐怖症の女子高生の恋
三秋縋(みあきすがる)の小説を原案とする新作映画『恋する寄生虫』が2021年に公開されることが明らかになり、主演を林遣都と小松菜奈が務めることが発表された。
『恋する寄生虫』は、潔癖症に苦しむ孤独な青年と、視線恐怖症で不登校の女子高生によるラブストーリー。誰かを好きになることなど一生ないと諦めていた不器用な二人が出会い、運命の恋に落ちる姿が描かれる。原案となる同名小説を手掛けた三秋は、ウェブ上で作品を発表したことをきっかけに2013年に作家としてデビュー。「三日間の幸福」「君の話」などの作品で10~20代の若者を中心に支持を得ている。
連続テレビ小説「スカーレット」での演技も記憶に新しい林と、今後も『さくら』『糸』などの話題作が控える小松。林は「『恋する寄生虫』は普通の恋愛映画ではないファンタジックな要素もありつつ、軸として描かれるのは人の心の変化です。人生に行き詰っていた人間が、誰かと出会って感じたことがない喜びを味わい、思いがけないところにたどり着く。この映画も、誰も想像できない世界が広がっている新しいラブストーリーになっていると思います。撮影もこれまでに味わったことがない印象的なものでした」とコメントを寄せている。
一方の小松も「社会に馴染めない不器用な二人の恋愛は初々しく新鮮で、佐薙ひじりを演じる日々はとても愛おしく楽しい時間でした。視線恐怖症に苦しむ繊細なキャラクターである佐薙ひじりを演じるうえで、迷いや不安もありましたが、撮影が進んでいくなかで彼女を理解していき、最後には素直に感情をぶつけられたと思います」と手応えを明かす。
監督を務めたのは、CMやミュージックビデオを中心に活躍する柿本ケンサク。脚本を『長い散歩』『眉山‐びざん‐』『トワイライト ささらさや』などの山室有紀子が担当する。(編集部・大内啓輔)
林遣都(高坂賢吾 役)
『恋する寄生虫』は普通の恋愛映画ではないファンタジックな要素もありつつ、軸として描かれるのは人の心の変化です。
人生に行き詰っていた人間が、誰かと出会って感じたことがない喜びを味わい、思いがけないところにたどり着く。
この映画も、誰も想像できない世界が広がっている新しいラブストーリーになっていると思います。
撮影もこれまでに味わったことがない印象的なものでした。
物語は高坂と佐薙の二人の関係性をメインに進んでいきますがさらに内容や設定にも一癖あり難しい役柄です。
毎回想像を超えるアイディアをくださった柿本監督に出会えたことは、大事な出会いになりました。
小松さんは、自分の役の気持ちを大事に演じられる印象があり、とてもストイックで、しっかりお互いの心を通わせながら気持ちをぶつけ合うことができました。
きっと今まで見たことのない恋愛映画になっていると思うので、観ていただける皆さんには登場人物それぞれの感情の変化を想像しながら楽しんでいただければ嬉しいです。
世の中がいつ抜け出せるか分からない大変な危機に瀕していますが、細心の注意を払い、一刻も早く穏やかな日常が再び訪れることを心から祈っています。
小松菜奈(佐薙ひじり 役)
“寄生虫”がキーワードになるラブストーリーという今までにないユニークな作品で、柿本監督と林さんとこの作品でご一緒できたことは非常に光栄でした。社会に馴染めない不器用な二人の恋愛は初々しく新鮮で、佐薙ひじりを演じる日々はとても愛おしく楽しい時間でした。視線恐怖症に苦しむ繊細なキャラクターである佐薙ひじりを演じるうえで、迷いや不安もありましたが、撮影が進んでいくなかで彼女を理解していき、最後には素直に感情をぶつけられたと思います。
林さんの現場に挑む姿勢は勉強になることばかりでした。演じる役や作品に対する姿勢やアプローチがとてもカッコよく、そしてセリフや演技について相談すると倍にしてアドバイスを返してくれました。今回ご一緒できてとても嬉しかったです。
素敵な物語に柿本監督の個性が混ざり合い、きっとこれまでにない新しい作品になっていると思うので、ぜひみなさんにも楽しんで観ていただけたら嬉しいです。
今や明日何が起こるか分からない不安定な状況が続いていますが、一日も早く世の中に明るい光が差すことを心より願っています。
柿本ケンサク監督
僕は『恋する寄生虫』というラブストーリーを通して〈心〉の在り方についてを描きたいと考えました。人間の心はどこにあるのか? 心は目にも見えないし形もないけど確かにそこにある。主人公の二人は虫に寄生され、そのせいでこの社会に馴染めずにいます。
社会不適応に苦しむ二人こそが弱さを知る者なのです。
今、社会全体が大変な状況に置かれている中、自分を含む多くの人が未来への希望を失う危機に瀕しています。
こういう状況だからこそ、本当に大切なものが何かを見失わないよう常に自分自身の心に耳を傾けたい、そんな思いを込めて現場に臨みました。
林さんが、この映画に心を、小松さんが命を与えてくれました。
主人公二人が抱える不安や悩みは目に見えるものではなく、心の奥の方に隠れています。
そんな弱さを演じるのは簡単なことではない。その弱さに真剣に向き合ってくれたことに僕は日々、学びを得ました。
結果、僕が想像していたものを遥かに超え、新しい物語へと成長させてくれました。