小泉今日子、名曲33年ぶりにセルフカバー 岩井俊二監督が熱烈オファー
女優、歌手、プロデューサーの小泉今日子が、岩井俊二監督、斎藤工主演による映画『8日で死んだ怪獣の12日の物語』(7月31日公開)で主題歌を担当することが10日、明らかになった。岩井監督から熱烈なオファーを受けた小泉が、1987年の楽曲「連れてってファンタァジェン」を33年ぶりにセルフカバーする。併せて斎藤、のんらが登場する予告編も公開された。
本作は、5月20日よりYouTubeで配信された短編「8日で死んだ怪獣の12日の物語」(全12話)に、新撮を加えて再編集するもの。「8日で死んだ怪獣の12日の物語」は、SNSで『シン・ゴジラ』などの樋口真嗣監督ら5人の監督が「怪獣の人形に願いを込めてコロナウイルスを倒そう」という趣旨のもと企画した「カプセル怪獣計画」の番外編にあたり、ほぼ全編リモートで収録。劇場版では斎藤、武井壮が続投するほか、のん、穂志もえか、樋口真嗣が新たに出演する。
主題歌は、小泉の1987年の曲「連れてってファンタァジェン」をアレンジ。小泉がセルフカバーし、岩井監督、シンガーソングライターのChima、ギタリストの市川和則のアコースティックトリオユニット・ikireとコラボレーションする。ピアノは中村由利子。
なお予告編では、のん、穂志、樋口ら新キャストも登場。仮面をつけたダンサーのコンテンポラリーダンスを挿入しながら、各キャラクターがリモートで奇妙な会話を繰り広げる。コロナと戦ってくれるというカプセル怪獣の飼育に奮闘するサトウ(斎藤)、もえかす(穂志)。丸戸のん(のん)は「タクミさん、地球ってこのままで良いと思います?」と問いかけ、不穏な表情を浮かべる場面も。終盤にはYouTube版では見られなかった空飛ぶカプセル怪獣(!)の姿もあり、メランコリックでユーモラスな世界観が垣間見える。
主題歌の小泉今日子、岩井監督のコメントは下記の通り。(編集部・石井百合子)
小泉今日子
コロナ禍の日々の中、毎朝の配信を楽しみにしていた「8日で死んだ怪獣の12日の物語」がミニシアター支援のために劇場公開されることになったということで、微力ながら参加させて頂きました。33年振りに歌った「連れてってファンタァジェン」でした。この映画が誰かの心のファンタァジェンになりますように。
岩井俊二監督
かつて小泉今日子さんのオリジナルビデオに『Phantasien』というファンタジー作品があり、若かりし頃、いつか自分もこういう作品を作ってみたいと思ったものでした。『連れてってファンタァジェン』はそのクライマックスに出てくる曲でした。今回、『8日で死んだ怪獣の12日の物語』のテーマ曲を考えていた時に、不意にこの曲を思い出し、これ以外にないと思ってしまいました。コロナ禍のつらい日々の中で、ファンタジーを強く希求する自分がいて、久しぶりに聴いたこの曲は、今なお色褪せない力強さがありました。小泉今日子さん自身に歌って頂けることになり、本当に夢のようです。
『8日で死んだ怪獣の12日の物語』は7月31日より全国のミニシアターで順次公開