新鋭・佐藤緋美、俳優として成長を実感『#ハンド全力』で熱血漢に
映画『#ハンド全力』(公開中)に出演している若手俳優の佐藤緋美。“HIMI”名義でアーティストとしてもマルチな才能を発揮し音楽業界からも脚光を浴びる佐藤が俳優として成長した実感を語った。
本作は、熊本地震の被災者である高校生のマサオ(加藤清史郎)が、ハンドボールを通して仲間と成長していく青春ドラマ。SNS に過去の写真を投稿したところ思いがけずバズったことから、ハンドボールに青春をささげるふりをした写真を投稿して、復興の盛り上げ役となっていくマサオと仲間の岡本(醍醐虎汰朗)らの姿を描く。
男子ハンドボール部の熱血部長・島田を演じている佐藤は、2018年に寺山修司原作・藤田貴大演出の舞台「書を捨てよ町へ出よう」で主演に抜てきされ俳優デビュー。『WE ARE LITTLE ZOMBIES ウィーアーリトルゾンビーズ』(2019)、ドラマ「グッドワイフ」に出演するなど俳優としてのキャリアを着実に積んでいる。
加藤、醍醐をはじめハンドボール部員役の若い世代のキャストと共演。「同年代の役者たちと共演するのは初めてだったのでワクワクしました。特に、それぞれの演技を見ることができたのが印象的で、たくさん勉強させてもらいました」と刺激を受けたという。
ハンドボール部の部員たちとコミカルな演技も披露している。『君が君で君だ』などで知られる松居大吾監督の演出もあったそうで、「面白いことが大好きな方なので、たくさんアドリブで演じさせられました(笑)。でも全部受け止めてくれて。すごく感謝しています!」と振り返り、「かなり振り切った形で演じることができたので、自分の殻をひとつ破れたと思っています」と俳優として成長を実感した様子。
俳優以外にも、音楽活動を行っている佐藤は、「俳優と音楽の共通することを探すことがよくある」と語る。「役者もミュージシャンも、自分のテンポ感を作れる人はオリジナリティーがあると思っていて。芝居でいうと、台本に書いてあるセリフを不自然じゃなく言えたり聞こえたりするテンポというのを探すことがすごく面白いんです」と俳優業の魅力を明かす。
佐藤自身、島田と同じく熱い性格で、「熱血というほどではないですが、自分の感覚は大事にしているような気がします。島田との共通点は、運動神経が高めなことと、すぐに帰宅してしまうところですね」と笑う。
今後については「とにかくなんにでも演じてみたいと思っています。侍やサイコパスな役は特にチャレンジしてみたいです。もしくは次回の松居組で。ギャル男役とかいいかもしれないですね(笑)」と意気込んでいた。(編集部・梅山富美子)