芦田愛菜、髪30センチ以上カットは自ら提案!
女優の芦田愛菜が3日、都内で行われた映画『星の子』(10月9日公開)の完成報告イベントに出席し、役づくりのために髪を30センチ以上カットしたことは、自らの提案だったと明かした。この日は、永瀬正敏、原田知世、大森立嗣監督も出席した。
本作は、芥川賞作家・今村夏子の同名小説を原作としたヒューマンドラマ。怪しげな宗教を信じる両親(永瀬、原田)のもとで育った少女・ちひろ(芦田)が、思春期を迎えると同時に、自分が身を置いてきた世界に疑問を抱くさまが描かれる。
『円卓 こっこ、ひと夏のイマジン』(2014)以来、6年ぶりに実写映画の主演を務めた芦田は、MCから映画主演を祝福されると「ありがとうございます」と笑顔を見せる。映画の脚本を読んだ際、テーマの一つである「信じる」という言葉は「よく使うのに、今まで深く考えたことがなかった」と気づいたそうで、「自分なりの答えを、ちひろと探していければいいなと思いました」と本作に込めた思いを明かした。
役づくりとして髪を30センチ以上カットした芦田は、「髪が長い自分がちひろを演じているというのがしっくりこなかったというか……。何かイメージと違う気がして、監督に相談させていただきました」と打ち明ける。ちひろを演じるにあたり、意識したことについては「一人でいる時は両親についての悩みや悲しみ、決意がすごく表れていて、かと思えば、みんな(友達)と過ごしているときは純粋に楽しんでいるので、そんな多面的な部分を表現できたらいいなと思っていました」と振り返った。
そんな心の揺らぎがある難しい役柄を演じる芦田に、大森監督は「とにかく頑張ってもらうしかない」と願っていたのだとか。しかし、当初の心配は無用だったようで「さすがでした。一番すごかったのは、目に涙が溜まっているところで『今の涙、映ってました?』と言われたとき。すごいなと思いました」と細かい芝居にも注力する芦田の姿勢に舌を巻くと、「本を読む力もあるし、的確な演技力もある」と絶賛した。
大森監督はまた、「(役を)決めこまないで現場に来てください。永瀬さんや原田さんと会話する中で生まれてくるものを大事にしてくださいと言い続けていたけど、どうやら楽しんでくれたみたい」と撮影時の様子を思い返すと、芦田も「すごく楽しかったです」と満足そうに笑っていた。(取材:錦怜那)