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向井理、「麒麟がくる」悲劇の将軍・足利義輝役で「今までに無い立ち回り」

第24回「将軍の器」より
第24回「将軍の器」より - (C)NHK

 20日放送の大河ドラマ「麒麟がくる」(NHK総合・毎週日曜20時~ほか)第24回「将軍の器」では、室町幕府第13代将軍・足利義輝の最期が描かれる。本放送を前に、演じる向井理が義輝役を務めた心境を語った(※第23回までのストーリーに触れています)。

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 向井演じる義輝は、混迷する今日の情勢に翻弄され、近江と京を出入りすることを余儀なくされた悲劇の将軍。第11回「将軍の涙」では、明智光秀(長谷川博己)が、義輝に今川軍と織田軍の仲立ちを懇願。義輝が、かつて光秀のある言葉に救われたことを打ち明け、雪の降る庭を眺めながら「麒麟が来る道は遠い」と漏らす場面が「美しい」「泣ける」と反響を呼んだ。

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 しかし、桶狭間の戦いから4年後。義輝は三好長慶(山路和弘)に権力を奪われ、別人のようになっていた。前話23回「義輝、夏の終わりに」では、光秀が義輝の力を取り戻すため、織田信長(染谷将太)を上洛させてみせると約束。しかし、信長は美濃攻めに苦戦しており、とりあってもらえない。そんな中、松永久秀(吉田鋼太郎)が糸を引いているという義輝暗殺計画の噂が流れ、三好・松永の子らのクーデターが勃発するところで幕を閉じた。

 向井は、義輝を「長く続く足利の時代にあって、その終焉の始まりにあたる人物だと思います。重んじてきた伝統と、時代と共に押し寄せる新たな勢力の狭間で揺れる難しい情勢の中で懸命に生きていたのだと想像します」と分析。やがて破滅に向かう義輝を演じるにあたり「いつまでも麒麟が来る道を模索していたように思います。ただ、どこか達観している部分もあり、終盤は自分の行く末をわかっているような気持ちでいました」という。

 第11回をはじめ、義輝は揺るぎない信念を抱く光秀に感銘を受けるが、義輝にとって光秀はどのような存在だったのか。向井はこう語る。「(義輝は)将軍という立場上、周りに意見されるとこともあまり無く、神輿に担がれている状態だったと思います。その中で将軍の権威失墜も感じつつとても息苦しさを感じていたところ、自分でも感じていた将軍とはかくあるべきということをスパッと言われた。その誠実さと勇敢さに心打たれたと思います」

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麒麟がくる

 光秀役の長谷川とは本作が初共演。共演シーンではとりわけ長谷川の「受け」の演技に感銘を受けた様子だ。「初めての共演でしたので、役柄の立場はありますが、こちらが色々と吸収できればと思っていました。長谷川さんとのシーンは私が話すことが多く、長谷川さんはそれに対してリアクションする事が多かったです。リアクションはとても難しく、一つのリアクションでシーンが左右されます。それをとても丁寧に演じておられて、とても助かりました」

 「義輝について調べる中で、史実のようなものや創作のようなものなど色々ありました」という向井。義輝の最期を前に、視聴者に「その中で演出の方に合理性や物語性、そして今回の大河ドラマの目指す所を意識して殺陣を作っていただきました。今までに無い立ち回りになっていますので、細かい部分も見ていただければ幸いです」と呼びかけている。(編集部・石井百合子)

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