「ワンダヴィジョン」は最初の3話が重要!コマーシャルにも理由あり
15日より配信がスタートした、マーベル・スタジオ初の実写ドラマシリーズ「ワンダヴィジョン」。本作のメガホンを取ったマット・シャックマン監督によると、第1話から第3話までに登場するもの全てに意味があり、本編のストーリーに影響していくという。
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のフェーズ4の幕開けを飾る本作は、ワンダ・マキシモフ(エリザベス・オルセン)とヴィジョン(ポール・ベタニー)の夫婦生活をシットコム形式で描くドラマシリーズ。毎話異なる年代が設けられており、初回はモノクロ映像に観客の歓声(実際に観客を入れて撮影している)など、往年のシットコム作品のような雰囲気が漂う。
本作でシットコム形式を採用したのは、マーベル・スタジオCEOのケヴィン・ファイギだったと明かすシャックマン監督。監督が企画に参加した時には、すでにドラマの概要が決まっていた。「(脚本家の)ジャック・シェイファーらが脚本作業を始めた2か月ほど後に、私は(プロジェクトに)参加した。私が入った頃には、だいたいのストーリーと、それぞれの回の大まかな内容は出ていたよ。それからみんなで細かいところを詰め、この複雑な世界を作り上げていったんだ。ミステリーを語る上では、最後から戻りつつ、最初の設定に無理はなかったか確認することが多い。私たちもそれをやった。穴がないようにね」
第1話からワンダとヴィジョンのコミカルな掛け合いが見られる一方で、不穏な空気が漂う場面や、物語の行方を左右するような謎も散りばめられている。ドラマ制作は「すごく複雑なパズルをやるような感じだった」と振り返るシャックマン監督は、ミステリアスな本作について以下のように語っている。
「ストーリーには、大きなミステリーがある。最初の3話に出てくることが、全部意味をもっているんだよ。番組内のコマーシャルもだ。イースターエッグに気づいたかもしれないけれど、それらも理由がある。それらが全部、私たちが語ろうとしているストーリーに貢献するんだ。最初の2話は純粋なシットコムに見えつつ、時々ちょっと雰囲気が変わって、これは『ディック・ヴァン・ダイク・ショー』というより『トワイライト・ゾーン』みたいだと感じる瞬間もあったと思う。そうやって、『実は何かが起こっている?』と感じさせていくんだ」
タイトルロールを務めるエリザベスとポールのコミカルな演技は、これまでのMCU作品では見られなかった新たな一面だ。シャックマン監督も「彼らがあんなにすばらしいコメディアンだとは知らなかったよ」と驚いており、「彼らは恐れを知らない。私が彼らを好きな理由の一つにそれがある。彼らは何にでもトライする。とても勇気がある。彼らはマーベルの映画で、ワンダとヴィジョンとして素敵な関係を築いた。出演時間は多くないのに、ファンは二人の関係をすごく応援するんだ。二人はチャーミングでかわいらしい」と評価している。
MCUに新たな風を吹き込んだ「ワンダヴィジョン」。シャックマン監督は、本作の魅力を「誰が見ても面白いと思えるところ」と表現し、「これは家族向けシットコムであり、マーベルらしいビッグスケールのアドベンチャーでもある。マーベル映画が大好きな子供と、昔のテレビが好きなおじいちゃん、おばあちゃんが一緒に見られるような作品だ」とアピールした。(編集部・倉本拓弥)
オリジナルドラマシリーズ「ワンダヴィジョン」はディズニープラスで独占配信中