大森南朋、令和版『妖怪大戦争』逆オファーでぬらりひょん役!妖怪キャスト発表
寺田心主演の映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』(夏公開)の追加キャストが発表され、俳優の大森南朋をはじめ、安藤サクラ、大倉孝二、三浦貴大、大島優子が妖怪役で出演することが明らかになった。
1968年からの三部作、2005年の平成版と、時代を越えて話題を呼んできた『妖怪大戦争』の令和版となる本作。寺田ふんする、伝説の妖怪ハンターの血を継ぐ小学生・渡辺兄(けい)が、突如現れた巨大妖怪獣の東京進行を止めるため、妖怪たちと大冒険に旅立つ姿が描かれ、主人公を守る狐面の女役で杉咲花、狸の総師・隠神刑部(いぬがみぎょうぶ)役で大沢たかおも出演。神木隆之介主演の平成版に続いて、三池崇史監督がメガホンを取る。
『妖怪大戦争』といえば、実力派キャストが演じる個性豊かな妖怪役たちも見どころ。人間との共生を受け入れる妖怪たちのリーダー・ぬらりひょん役は、『殺し屋1』(2001)の頃から三池監督と組む大森が演じる。
自ら出演を熱望したという大森は、連日約2時間かけて、大きな頭のぬらりひょんメイクを施すことになり「こんなに大事な役で出演することになって、メイクも僕が一番大変で、思っていたのとちょっと違うなと思いながら、一生懸命頑張りました(笑)」とぼやきつつ「いつも三池監督が撮る映画は、台本の枠を超えてくるので刺激的」と、三池組ならではの手ごたえを明かしている。
そのほか、赤ん坊を抱いた愛情深い女妖怪・姑獲鳥(うぶめ)を安藤、和歌山弁を操る猿の妖怪・猩猩(しょうじょう)を大倉、白い顔に高い鼻の天狗(てんぐ)を三浦、“冷たい”男性が大好きな熱いハートを秘めた雪女(ゆきおんな)を大島が演じる。いずれも、兄(けい)たちが出会う、個性豊かで気の良い妖怪たちだ。
白塗りで素顔が全くわからない三浦をはじめ、実力派が挑んだ渾身の特殊メイクにも注目の本作。「役者という道を歩む人間たちは……多分、妖怪です」という三池監督は「さて、映画では豪華な役者たちが絶体絶命のピンチに追いつめられます。さぁ、どうする大森南朋! いや、それはまずいだろ、安藤サクラ! いつもと同じ顔じゃないか、大倉孝二! 熱く冷たく燃え上がる、大島優子! 煉獄さんを超えたぞ(見方によってはね)、三浦貴大。と……みなさんお見逃しなく!」と語っている。妖怪キャスト・監督のコメント全文は以下の通り。(編集部・入倉功一)
大森南朋/ぬらりひょん役
三池監督での映画化の話を聞いて「出たいなあ」と思い、取り計らっていただきました! こんなに大事な役で出演することになって、メイクも僕が一番大変で、思っていたのとちょっと違うなと思いながら、一生懸命頑張りました(笑)。メイクはみなさんに頑張っていただいて、2時間半ぐらいで仕上げていただいています。僕はぬらりひょんにしては若くないかな? と思ったりもしましたが、こんなぬらりひょんがいてもいいんじゃないかということで、演じております。三池監督が撮る映画は、台本の枠を全然超えてくるので刺激的です。本作では、『殺し屋1』(2001)でお世話になった三池監督と撮影監督の山本英夫さんが揃っているのですが、20年ぶりにお二人とお仕事をさせていただいたことも感慨深かったですね。
安藤サクラ/姑獲鳥(うぶめ)役
三池監督の映画は、脚本を読んだ印象と現場で出来上がる世界がまったく違うので、今回もワクワクしながら挑みました。同じ監督の現場に帰ってくることができるのはすごく嬉しくて、だからこそとても緊張しました。十数年ぶりにご一緒できたスタッフの方もいらっしゃって、それがめちゃくちゃ幸せで、楽しいけど背筋が伸びるというか、ずっと緊張感のある現場だったと思います。姑獲鳥は愛情深いキャラクターですが、想いの強さというのは、怖い方向にも受け取れると思うんです。だから、姑獲鳥としては兄(けい)の弟を「可愛い」と思っているけど、はたから見たら「怖い」と感じられるような、その丁度中間を漂うように演じました。撮影現場は、妖怪の皆さんと過ごしている間がすごく楽しくて。いろんな先輩方も同世代の方々もいて、とても素敵なチームでした。
大倉孝二/猩猩(しょうじょう)役
特殊メイクについては、みんなから「大倉君なのがよくわかる」と言われたので、扮装より顔の個性が勝ったなと思います! 三池監督はスーパー映画監督って感じで、本当にエネルギッシュです。脚本も現場で変わっていくので、それに対してはいつでも対応できるように、緊張感を持って準備しつつやっていました。猩猩のセリフは、和歌山弁なんですよ。セリフは8割9割ツッコミですね。思い切りやらせていただいています。こんな妖怪らしい姿ですが、人間的なツッコミばっかりしています(笑)。
三浦貴大/天狗(てんぐ)役
特殊メイク姿は、鏡で見て「俺じゃなくても…」と思うほどの出来でした。ずっと視界の中にある“鼻先”も気になって…(笑)。天狗は飛べるので、ワイヤーアクションなど体を張ったシーンにも挑戦しています。そこそこ間抜けな天狗ですけど、とにかく必死に状況を何とかしようという気持ちで演じていましたね。演技をする上では、「ここまでやったら恥ずかしい」というせめぎ合いが、役としての人間らしさに見えることがあると思うんです。でも天狗は素顔が隠れているので、恥ずかしがることが一つもないという面では、新しい気持ちで芝居ができたと思います。今回の三池監督は、天狗には「『うぉーっ』て行って『うわぁー』って止める!」みたいな演出だったので、こちらも非常に楽しくやらせていただきました(笑)。
大島優子/雪女(ゆきおんな)役
妖怪はすごく好きです! 小さい頃から妖怪はいるものだと思っていて、特に雪女に憧れを持っていたので、とても嬉しかったです。撮影中に妖怪の役作りについて悩んでいたら、三池監督が「妖怪はなんでもありだから!」と仰って下さったので、楽しむことが出来ました。隠神刑部に惚れ込んでいる役なので、「他の妖怪はどうでもいい、隠神刑部だけ!」という雪女の想いを貫きました。見た目は寒そうだけど、ハートは熱いです! みんなが妖怪にはなれるわけではないから、妖怪になれたという嬉しさを心に持って、楽しんで演じさせていただきました。
三池崇史監督
役者という道を歩む人間たちは……多分、妖怪です。少なくとも、この映画に集まってくれた役者たちは皆、間違いなく妖怪です。妖しい魅力で観る人の心を惑わせる、恐ろしい魅力の持ち主たちです。ですから皆さん、特殊メイクが似合います。ていうか、これが、本当の姿なのかも知れません。さて、映画では豪華な役者たちが絶体絶命のピンチに追いつめられます。さぁ、どうする大森南朋! いや、それはまずいだろ、安藤サクラ! いつもと同じ顔じゃないか、大倉孝二! 熱く冷たく燃え上がる、大島優子! 煉獄さんを超えたぞ(見方によってはね)、三浦貴大。と……みなさんお見逃しなく!