田中哲司「SPEC」冷泉メインの新作は面白さ全開!撮影中断を経て完成
俳優の田中哲司が1日、都内で行われた「SPECサーガ黎明篇『Knockin’on 冷泉’s SPEC Door』~絶対預言者 冷泉俊明が守りたかった幸福の欠片~」の制作発表会見に出席。新型コロナウイルス感染拡大による撮影中断を経ての作品完成に、「マヌケなことを大真面目にやる堤(幸彦)監督の面白さが全開です」と感無量な表情を浮かべた。この日は、佐藤隆太、鈴木紗理奈、大政絢、堤幸彦監督、植田博樹プロデューサーも登壇した。
本作は、ドラマ「SPEC(スペック) ~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿」(2010)に登場した、未来が見える特殊能力(SPEC)を持つ占い師・冷泉俊明の秘密に迫る物語。過去を回想する形で、冷泉のSPEC発現までのストーリーがつづられる。
コロナ禍でのスケジュール変更により、真夏に撮影がずれ込んだ本作。田中は「とにかくカツラがきつくて、自律神経がおかしくなって体温調節ができなくなった」と冷泉というキャラクターを演じる大変さをしみじみ語ると、「でもマヌケなことを全力でやるところが堤組の魅力。いい思い出です」と笑顔を見せる。
若かりし頃の冷泉を演じる佐藤は、「若かりし頃といっても、僕も40歳。なんで話がきたんだろう」とオファー当時は疑問を抱いたという。それでも、堤監督や植田プロデューサーから「細かいことを気にせず思い切りやって」と後押しされたといい、「遠慮しないで、全身の力を振り絞ってやらせていただきました。僕の連ドラデビューが、堤監督の『池袋ウエストゲートパーク』。あれから20年以上経って、またエネルギッシュな現場を味わえたことが嬉しかった」と振り返った。
撮影がスタートした時点では春だったが、中断を挟み、次のシーンが8月という予期せぬスケジュール。堤監督は「アフレコのとき『4月セミがうるさいな』と意味不明なことを言わせてしまった」と笑っていたが、植田プロデューサーは「中断してもう一度、このメンバーが集まれるかという不安もありました。制作側にとって中断というのは、筆舌に尽くしがたい重さがある」と危機感でいっぱいだったことを明かす。
そんな制作陣の思いを受けた田中は、「僕らも中断を挟み、本当に撮れるのかなという不安のなか、無事こうして作品を観ていただけることになりました。僕にとっても、とても思い出深い作品です」と語ると、配信日の2月18日が田中の誕生日であることから、花束のプレゼントが。「俺の誕生日に(配信日を)合わせたわけじゃないんですよね?」と尋ねる田中に、植田プロデューサーは「合わせたんです。配信は自由なので」と回答。制作陣の大きな配慮に田中は恐縮しつつ、「ありがとうございます」と照れくさそうに語っていた。(磯部正和)
「SPECサーガ黎明篇『Knockin’on 冷泉’s SPEC Door』~絶対預言者 冷泉俊明が守りたかった幸福の欠片~」は2月18日深夜0時より「Paravi(パラビ)」で独占配信