藤原竜也、後輩・竹内涼真と漫才のような掛け合い
藤原竜也と竹内涼真が23日、YouTube並びにLINE LIVEで生配信された映画『太陽は動かない』(3月5日公開)のPRイベントに出席し、本作の撮影を通じてきずなを深めたという二人が漫才のような微笑ましいやりとりを見せた。
『怒り』『悪人』などの吉田修一のサスペンス小説を、『海猿』『MOZU』シリーズの羽住英一郎監督が映画化した本作で、心臓に爆弾を埋め込まれた2人のエージェントを演じる藤原と竹内。2人は同じ事務所に所属し、本作が初共演。劇中でも竹内が後輩の役どころとなっている。
本作は当初、2020年5月15日の公開を予定していたが新型コロナウイルス感染拡大の状況を受け、約10か月延期されることとなった。「コロナ禍で公開が延期したので、3年前から涼真とずっと2人でこの作品に関わってきた」と藤原が語る通り、藤原と竹内は初共演ながら今回の過酷な撮影を通じてきずなを深めたという。
この日の配信イベントでは、北海道、仙台、新潟、関東、中部、大阪、広島、福岡、熊本など、全国9都市のファンがリモートでオススメのスポットなどを紹介するコーナーも。その中でファンとの会話に出た「砂町銀座(江東区の商店街)」「うさぎ」といったキーワードは、竹内が主演を務めた日曜劇場「テセウスの船」(2020)を想起させるものだったようで、竹内は「『テセウス』の時に、雪の中の撮影でうさぎに遭遇したんですよ」「砂町銀座でロケをしたのは覚えています」など懐かしそうに当時を振り返っていた。
すかさず藤原が「今日は『太陽は動かない』の配信イベントだから。過去のドラマの宣伝をしないように」と竹内にピシャリとお説教(?)すると、竹内は「そうですね。気を付けましょう!」と反省。しかし、その流れで藤原が別のファンに「これまでで一番印象に残った竹内くんのドラマは?」と質問すると、そのファンも「テセウスの船」と返答。その答えに、我が意を得たりという表情になった藤原は、「撮影は大変だったの?」「撮影期間はどれくらい?」「『テセウス』を経験したからこそ感じた感情は?」と竹内を質問攻めに。そんな二人の漫才のようなやり取りに、視聴者は大いに沸いていた。
この日は、公開間近ということもあり『太陽は動かない』の話もしっかり行った二人。印象に残ったロケ地として福島ロケを挙げた竹内は「ここでは夜のシーンが多かったんです。だから僕と竜也さんは、朝起きてジムに行って。二人でトレーニングをしてから、おいしい定食屋さんがあったんで、そこで二人でご飯を食べて。少しホテルで休んでから撮影、というのを10日間くらい続けて。毎日、同じ時間をルーティンのように、ずっと竜也さんと過ごしていたというのは福島の記憶が濃いですね」と振り返る。
また、羽住監督が続編を望んでいることを告げられた竹内が「僕はずっと、打ち上げでも続編をやりたいと言っているのに、先輩(藤原)が何か前のめりじゃない雰囲気を出していて……(笑)」とつぶやくと、藤原は「まずは公開してから、お客さまの反応を見てからそういう企画を立てるべきだと思うんですよ」とキッパリ。「半年間テンションをキープし続けて、本当に大変な撮影だったので。今度は(佐藤浩市演じる上司のように)指示を出す側の役をやりたい」と冗談めかすと、竹内が「それじゃバディーものではなくなるじゃないですか!」とツッコミ。藤原が「心のバディということで」と返すなど、二人の軽妙なやりとりが続いた。
本作では日本国内での撮影に加え、東欧ブルガリアで約1か月に及ぶロケを敢行。市街地の道路を完全封鎖したカーアクションや、列車を丸ごと貸し切り、首都ソフィアにて終日走行させながらのアクションなど、日本では到底実現不可能ともいえる大規模な撮影が行われたことも話題となっている。(取材・文:壬生智裕)