白石和彌が別府を舞台に短編映画!いろんな別府の姿を見せたい
『孤狼の血』『凪待ち』などの白石和彌監督が15日、大分県別府市の老舗映画館・別府ブルーバード劇場で行われた「Beppu短編映画プロジェクト『○○湯(仮)』」の記者会見に出席、本プロジェクトに参加した意気込みを語った。この日は応援人の長野恭紘別府市長 、別府ブルーバード劇場の岡村照館長も登壇した。
別府短編映画制作実行委員会が立ち上げた本プロジェクトは、別府市を舞台に「日本屈指の映画監督」が15分間の短編映画を制作。監督はリレー方式に代わっていき、それぞれ異なったオリジナルストーリーで制作することとなる。また、完成した映画は、年末に開催予定の「Beppuブルーバード映画祭」でお披露目となり、その後、別府ブルーバード劇場での常設上映を目指す。さらに売り上げの一部は、別府の共同温泉の改修の支援にも充てられる予定だという。
会見に登壇した白石監督は「プロジェクトの一番手をやらせていただけるのは光栄。やりませんかと声をかけていただいた時は二つ返事でやりますと言いました」と述懐。また別府を舞台とした映画ということで、「いろんな別府の姿を見せたい。僕は今まで映画でいろんな闇を描いてきた人間なので。その部分を描くのもありかも。いろんな角度から別府の魅力を届けていきたいと思います」と意気込む。
さらに、「もうひとつのテーマが、別府の人たちと作るということなので、(別府の方たちも)安心しないでください。皆さんにも出演していただくかもしれないので」と笑う白石監督。「映画を観た人に、別府に行ってみようかなと思ってもらえたらいいですし、移住する人も出てきてもいい。夢が膨らみますね」と笑顔を見せた。
具体的な内容については「これから脚本を精査して決めますが、こういうご時世なので、どうせなら楽しい映画を作りたい。キャストはこれから考えます」と語る白石監督。製作スケジュールとしては、今年の夏に撮影を行い、年末に開催予定の「Beppuブルーバード映画祭」での上映を目指すという。
一方、今年で卒寿(90歳)を迎える岡村館長は「白石監督はいい作品を撮りますし、ノリにノッている監督なので。うれしいですね」と笑顔。「やはり別府のいいところを撮っていただけたら」と期待を寄せていた。(取材・文:壬生智裕)