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5歳の頃から働いてきた『キック・アス』クロエ・モレッツ、コロナ禍で「初めて自分のベッドで寝続けることができた」

アニメーションのキャラたちと共演したクロエ・グレース・モレッツ - 映画『トムとジェリー』より
アニメーションのキャラたちと共演したクロエ・グレース・モレッツ - 映画『トムとジェリー』より - (C) 2020 Warner Bros. All Rights

 昨年、出世作『キック・アス』の公開10周年を迎え、19日には主演作『トムとジェリー』の公開を控えている女優のクロエ・グレース・モレッツ(24)。幼い頃から第一線を走り続けてきた彼女がインタビューに応じ、アニメーションのトムとジェリーとの共演シーンの裏側や、コロナ禍での働き方の変化などについて語った。

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 2Dアニメーションの世界から現実の世界へ、そのままの姿で飛び出してきたトムとジェリーが巻き起こす騒動を描いた本作。クロエが演じたのは、ひょんなことからニューヨークの一流ホテルでの仕事をゲットしたケイラだ。同ホテルで予定されているセレブカップルの世紀の結婚式を何としても成功させ、自分の力を認めさせたいケイラだが、そこへいたずら好きネズミのジェリーが引っ越してきてしまい……。ケイラは猫のトムをボーイとして雇い、ネズミ対策を講じることになる。

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 撮影現場にはキャスト陣が演技しやすいようにと、人形遣いがトムのパペットを操ったりもしたが、「だけど最初の1週間、撮影してみてわかったのは、なるべくパペットなしでやった方がいいのではないかということだった」とクロエは明かす。「なぜなら、そうすることでアニメーターたちは人形遣いがやったことに左右されずに、すごいアイデアを出すことができたの」

 撮影現場にはアニメーターもいたといい、クロエは「撮影現場でこんなプロセスをしたのは初めてで、とても興味深かった。全てが思ってもない方向に変わったりするから。まずわたしがシーンを演じて基本的な形を作り、そこから即興をする。トムとジェリーはサイレントのキャラクターだから、わたしが即興をすればするほど、こんな風? こんな風? と彼らの動きも大きくなっていく。そうすることで、シーンがより良く、より面白く、よりバカげたものになる(笑)。みんなが観るものは、わたしたちがそうやって作ったものなの!」と笑顔を見せる。「アニメーター、編集者、カメラオペレーターたちとのものすごくクリエイティブなプロセスで、互いに案を出し合って、それをどのようにして実現させるかということを考えていった。とても楽しかった」

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トムとジェリー

 試行錯誤して作り上げた映画に、アニメーションが追加された完成版を観たクロエは「ぶっとんだわ!」と興奮気味。「オリジナル版のカートゥーンのファンとして、わたしが夢見た通りのものであってほしいと心から望んでいたの。そして、彼らは本当にいい仕事をしたと思う。まさに! というアニメーションだし。3Dでなく2Dで本当にうれしかった。素晴らしい手描きアニメーション、それこそわたしたちがすごく愛しているものだから」。トムとジェリーと共演している自分を見て、「『ワオ、うまく行っている!』と思ったわ(笑)。『ただのクレイジーな人に見えなくてよかった!』ってね」と笑った。

 本作の撮影後、新型コロナウイルスが世界的に流行し、映画業界もストップすることになった。幼い頃から第一線を走り続けてきた彼女にとってその“空白”は、自分の人生やキャリアを立ち止まって考える機会になったのだろうか? 「今まででの人生で、最も長いお休みだった。5歳の頃から、毎年最低でも2~3本の映画の撮影をしてきたから。だからわたしにとっては、人生で初めて、連続して自分のベッドで寝続けることができた期間だった」と打ち明けたクロエ。

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 「わたしたちの仕事ではさまざまな国々やいろんな大陸に行くし、こうした日々の仕事をしていると、実際に自分がどんな感情を抱いているかを無視するのがものすごく簡単になってしまうの。つらいことがあってもね。わたしが学んだ最良のことは、ゆったりと腰かけて静けさを楽しむということ。朝起きてテレビを観てまたベッドに戻ってもいいし、また別の日はハイキングに行ったりしてもいい! 妥協点を見つけ、無理をし過ぎない。わたしたちの仕事がこんな感じで、今後もちょっとスローペースになればいいなと思っている。だって、“身を粉にして働け、働け、働け!”という考え方に戻るべきだとは思わないもの。それは健康的じゃない」と続けていた。(編集部・市川遥)

映画『トムとジェリー』は3月19日より全国公開

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