「ドラゴン桜」も!韓国でリメイクされた日本のドラマたち
公開中の『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』をはじめ、日本では数多くの韓国ドラマがリメイクされているが、日本のドラマが韓国でリメイクという逆バージョンも数知れず。ここでは、続編も話題のドラマ「ドラゴン桜」をはじめとするリメイクされた作品を紹介したい。
三田紀房による人気コミックが原作で、2005年に放送された阿部寛主演の「ドラゴン桜」。韓国では「ドラゴン桜(勉強の神)」(2010)としてリメイクされた。日本では長谷川京子が演じていた女性教師役をペ・ドゥナが担ったほか、女性生徒役を映画『グエムル -漢江の怪物-』(2006)の少女役で知られるコ・アソンが務めた。ちなみに、阿部主演作では彼が堅物の独身男性を演じた「結婚できない男」(2006)もリメイク。2009年にチ・ジニ(「宮廷女官チャングムの誓い」「トンイ」)主演で話題となった。
リメイクされて韓国ではもちろん、日本にも“逆輸入”されて、ヒットした作品といえば「花より男子~Boys Over Flowers~」(2009)。日本版では井上真央、松本潤、小栗旬らが出て大ヒットしたが、リメイク版はク・ヘソンとイ・ミンホ、キム・ヒョンジュン、キム・ボムらが出演し、当時、イケメンブーム真っ只中の日本でイ・ミンホをはじめ、出演俳優たちは人気に。なお、イ・ミンホは近作の「ザ・キング:永遠の君主」(2020)がNetflixで世界に配信されて注目を浴び、次回作では Apple TV+ の「パチンコ」が控えている。
堺雅人と新垣結衣の共演で大ヒットした「リーガル・ハイ」(2012)は、2019年に「リーガル・ハイ」としてリメイク。「太陽の末裔 Love Under The Sun」(2016)でソン・ジュンギ演じる主人公の良き相棒役で人気を得たチン・グがオリジナルに負けじと毒舌で拝金主義の弁護士に挑戦した。山崎豊子の名作で、何度もリメイクされている「白い巨塔」も、2007年に韓国でリメイク。主人公・財前五郎に当たる役をキム・ミョンミン(ドラマ「ベートーベン・ウィルス ~愛と情熱のシンフォニー~」、映画『ムルゲ 王朝の怪物』)、里見脩二の役を『パラサイト 半地下の家族』で豪邸の主人にふんしたイ・ソンギュンが演じた。
大ヒット中の『花束みたいな恋をした』の脚本を担当した、坂元裕二が手掛けた「最高の離婚」(2013)もリメイク。2018年に「最高の離婚~Sweet Love~」のタイトルでチャ・テヒョン(『猟奇的な彼女』)、ペ・ドゥナらが出演している。
天海祐希主演の「女王の教室」(2005)は、コ・ヒョンジョン(「町の弁護士 チョ・ドゥルホ -罪と罰-」)主演でリメイク。同作の脚本家・遊川和彦による、松嶋菜々子主演の「家政婦のミタ」(2011)は、2013年にチェ・ジウ主演で「怪しい家政婦」というタイトルに。同じくチェ・ジウ主演作「負けたくない」(2011)は、「佐々木夫妻の仁義なき戦い」(2008)のリメイク作だ。
同じように、タイトルが微妙に変わった作品といえば、上戸彩と斎藤工で大ヒットした「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(2014)。韓国では「平日午後3時の恋人たち」(2019)としてリメイクされている。そのほか、大沢たかお主演の「JIN -仁-」(2009)は、韓国ではソン・スンホン主演で「Dr.JIN」のタイトルに。オリジナルは主人公が幕末の江戸にタイムスリップしたが、リメイク版は現代の韓国から1860年代の朝鮮王朝時代にタイムスリップする。
そのほか、「のだめカンタービレ ~ネイル カンタービレ」「絶対彼氏。」「リッチマン~嘘つきは恋の始まり~」「空から降る一億の星」などリメイク作はいろいろ。オリジナルとリメイク、両作を見比べることで新たな魅力を発見できるかもしれない。(文・前田かおり)