助演男優賞はダニエル・カルーヤ!ブラックパンサー党指導者役で初オスカー
第93回アカデミー賞
26日(現地時間25日)、第93回アカデミー賞授賞式が米ロサンゼルスほかで行われ、助演男優賞を『ユダ・アンド・ザ・ブラック・メサイア(原題) / Judas and the Black Messiah』のダニエル・カルーヤが初受賞した。
受賞作となった『ユダ・アンド・ザ・ブラック・メサイア(原題)』は、ブラックパンサー党の若きカリスマ指導者として将来を有望視されたフレッド・ハンプトンと、当局に内通者として利用された彼の右腕ウィリアム・オニールを描いた伝記映画。ハンプトンを演じたダニエルは、ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞(BAFTA)、全米映画俳優組合賞(SAG賞)などの主要映画賞で助演男優賞を受賞。アカデミー賞では、オニール役のレイキース・スタンフィールドと票を分け合う形となり、そろって助演男優賞にノミネートされていた。
ロサンゼルスのユニオン駅に設けられた授賞式会場でオスカー像を手にしたダニエルは、キャスト・スタッフそして家族へ感謝。さらに「この映画で私は、フレッド・ハンプトンの人生からインスピレーションを受けました。21歳で亡くなった彼は、子供たちに食事や教育の機会を与え、無料で医療を提供できるようにしたのです。彼から多くのことを教わりました。ブラックパンサー党の一員として活動した彼は、黒人コミニュティーと白人コミュニティーに対して愛情を示し、分断ではなく統一することの大切さを語ってくれたんです。私たちも、多くのことに対して努力していかなくてはなりません。ここにいるみんながそうです」と思いを語った。
ダニエルは、1989年2月24日生まれのイギリス・ロンドン出身。2017年に主演を務めた、ジョーダン・ピール監督の社会派ホラー『ゲット・アウト』の演技が評価され、アカデミー賞主演男優賞へのノミネートをはじめ賞レースを席巻。同作でブレイクした後も『ブラックパンサー』(2018)や『ロスト・マネー 偽りの報酬』(2018)など、幅広い作品で存在感を示した。(編集部・入倉功一)
第93回アカデミー賞授賞式は、4月26日(月)午前8時30分よりWOWOWプライムにて放送中(夜9時より字幕版放送)