有村架純、漫画「前科者」映画&ドラマ化で主演 メガネ姿で保護司役
罪を犯した人の更生を手助けする、保護司の女性を描いた漫画「前科者」が、有村架純主演で、映画とテレビドラマとして実写化されることが決定した。映画は日活とWOWOWの共同配給で2022年に劇場公開され、ドラマは2021年秋に放送・配信される。
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「ビッグコミックオリジナル」(小学館)で連載中の原作漫画は、コンビニエンスストアで働く主人公・阿川佳代が、保護司として、罪を犯した人や非行少年といった“前科者”たちの更生・社会復帰に向き合うさまを描く社会派ドラマ。映画『クヒオ大佐』や『羊の木』の脚本を手掛けた香川まさひとが原作を、月島冬二が作画を担当する。
保護司は法務大臣から委嘱を受けた非常勤の国家公務員だが、報酬は支払われず、あくまで民間人の奉仕精神で従事するボランティア。本作のオファーを受けて、初めてその事実を知ったという有村は「前科のある人間の更生を手助けする。それって一体どういうことだろう。この作品を世にお届けすることで、様々な視点が変わるかもしれない、キャストスタッフの皆さんとこの世界に飛び込んでみたい、そういった思いを抱きました」と心境を明かす。
実際、撮影は大きな経験になったようで「キャストスタッフの皆さんとひとつひとつ大切に紡いだ日々に私の心は毎日震えていました。これから先も、ここで得られたことは忘れません」と振り返った有村は、「正直、まだこの作品について言葉にするのは難しくて。ですが、どこかの誰かの日常に、一筋の光が差し込んでくれる物語であることを願っています」と語っている。
監督・脚本・編集は、テレビマンユニオン所属で『あゝ、荒野』などを手掛けた岸善幸。映像化では、真っ直ぐな主人公・佳代のキャラクターが重要だったといい、「作画の月島冬二さんが描くメガネの佳代の生真面目さや芯の強さを大切に、有村架純さんと何度も話し合い、映像化ならではのキャラクターが生み出せたと自負しています。メガネの奥で輝いたり、曇ったり、怒ったり、涙に濡れる架純さんの瞳。全身で絶叫し、格闘する架純さんの姿にご注目ください」と自負。「“個”を大切にする時代に、誰かを助けるとはどういうことなのか。たくさんの方にご覧いただき、感じてもらえたら嬉しいです」と呼びかけている。
ドラマ版は、新人保護司の佳代がさまざまな“前科者”との出会いで成長していく、職業ドラマとなる。一方の映画版は、佳代が保護司として現在進行形の凶悪犯罪と向き合う、完全オリジナルの社会派サスペンスとして制作。ドラマの放送後には Amazon Prime Video での見逃し配信も予定されている。有村架純のコメント全文は以下の通り。(編集部・入倉功一)
有村架純コメント
この作品のお話をいただいた時「保護司」がボランティアであることを初めて知りました。
前科のある人間の更生を手助けする。それって一体どういうことだろう。この作品を世にお届けすることで、様々な視点が変わるかもしれない、キャストスタッフの皆さんとこの世界に飛び込んでみたい、そういった思いを抱きました。
私が演じる主人公は、保護司ではあるけれど複雑な思いを抱えながら存在意義を探してい
る女性。その要素を内包しつつ正義のヒーローにならないよう心がけ、距離感などは監督
とその都度話し合いながら慎重に撮影を進めていきました。
キャストスタッフの皆さんとひとつひとつ大切に紡いだ日々に私の心は毎日震えていました。
これから先も、ここで得られたことは忘れません。
ドラマ版から数年後の世界が、映画版となっています。2作品とも違う味わいの作品だと思いますので、両方ともご覧になっていただけると幸せです。
この作品は色んな視点から考えられる作品なので、フラットな気持ちでご覧になっていただき皆様と一緒に考えていければと思います。そして「保護司」というボランティア活動があることを知って欲しいです。
正直、まだこの作品について言葉にするのは難しくて。ですが、どこかの誰かの日常に、一筋の光が差し込んでくれる物語であることを願っています。