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東出昌大、印象に残った監督の誘い「共犯関係になろう」

主演映画『草の響き』舞台あいさつに登場した東出昌大
主演映画『草の響き』舞台あいさつに登場した東出昌大

 俳優の東出昌大が22日、ヒューマントラストシネマ渋谷で行われた主演映画『草の響き』(10月8日公開)の舞台あいさつに、斎藤久志監督と登壇した。

東出昌大、舞台あいさつで笑顔【写真】

 作家・佐藤泰志の小説を原作にした本作は、心を病み、医師に治療としてランニングを勧められた男が、走ることを通して再生していくさまを描き出したドラマ。映画上映後にステージに登場した東出は「函館で、ソーシャルディスタンスを保ちながら、でも気持ちの上では本当に密になって意見交換を行いました。そうやって作りあげた作品が今日、完成披露の日を迎えられてうれしく思います」とあいさつ。

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 『そこのみにて光輝く』『海炭市叙景』など、1990年に逝去した佐藤泰志の小説で映画化された作品は、どれも高評価を受けてきた。斎藤監督は「やはりこの映画のブランドって大きくて。本来ならこんな低予算では出ないと思われる東出昌大が出るというのは、ブランドの力が大きいと思う」と話すと、「過去の4作品はどれも評価が高かったのでプレッシャーはありましたが、実際に作るとなったら関係なかったですね。東出さんに決まってからは、一緒にこの映画をどうしようかと話し合って作りましたから」としみじみ語りつつ「今はおおむね評判はいいですね」と笑顔。東出も「台本を最初に一読して、ラストシーンに惚れ込んだので、すぐにやりますと言いました」と振り返った。

 東出は、クランクイン前に「共犯関係になろう」と誘われたことが印象に残っているという。それを踏まえ、東出が「あれは挑発だったんですか?」と尋ねると、斎藤監督は「その前の段階でビックリしたのが、『監督、電話番号を交換しましょう』と言われたこと。そんなことしたことなかったので、何をするんだろうと思ったんですが、聞きたいことがいっぱいあるのでということで。そういうふうにアプローチをしてくるんだなと思った」と切り出しつつも、「この映画に関しては、いい意味で東出さんに乗っかろうという映画ではあったので、挑発という要素は何ミリかあったかもしれないですね」と振り返った。

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 また今回、『菊とギロチン』などでタッグを組んだ瀬々敬久監督が本作のためにコメントを書いてくれた、と前置きした東出は「斎藤監督はお客さんに媚びない、役者にへつらわない硬派な監督みたいに書いてあって。東出は小器用にやろうとしない、お芝居に正直に、みたいな感じのコメントを書いてくださったんですけど……なんかね、小器用にできたらいいんですけど……難しいですね」としみじみ語るひと幕もあった。(取材・文:壬生智裕)

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