小松菜奈&坂口健太郎、切ない思いが交差する『余命10年』本予告!新キャストも
小松菜奈と坂口健太郎が主演を務める映画『余命10年』(2022年全国公開)より、RADWIMPSの描き下ろし主題歌を収めた本予告映像が公開された。あわせて新たなキャストも発表となった。
本作は、2007年に刊行された小坂流加さんの同名小説を原作に、数万人に一人という不治の病で、余命が10年であることを知った20歳の茉莉(まつり)の姿を描くラブストーリー。生きることに執着しないよう恋だけは決してしないと心に決めていた彼女が地元の同窓会で和人(かずと)と出会い、心を動かす姿が描かれる。
今回、茉莉と和人が同窓会で再会し、時間をかけて少しずつ距離を縮めていく姿を切り取った本予告映像が公開された。亡くなった著者が自身の一部を投影した茉莉役の小松、そんな茉莉を一途な思いで変えていく和人役の坂口の渾身の演技を垣間見ることができる。主題歌であるRADWIMPSの「うるうびと」は、映画のクランクイン前の段階で野田洋次郎が作り上げたもので、撮影に向けてキャストやスタッフは楽曲から映画のイメージを作り上げていったという。また、劇中楽曲も実写としては初めて全編にわたってRADWIMPSが手掛けている。
また、追加キャストも発表。茉莉と和人の中学の同級生で二人の理解者である富田タケル役を山田裕貴、大学時代の親友として茉莉の執筆活動と奔走する藤崎沙苗役を奈緒、茉莉と沙苗が大学時代の友人と通うお店の店長・三浦アキラ役を井口理(King Gnu)、そして茉莉の姉・桔梗(ききょう)役を黒木華が務める。また、茉莉が通う病院の平田先生役で田中哲司、和人のバイト先の店長・梶原役でリリー・フランキー、茉莉を優しく支える母・百合子役で原日出子、茉莉に対し少し過保護気味な無口な父・明久役で松重豊も名を連ねている。(編集部・大内啓輔)
コメント
・関口大輔エグゼクティブプロデューサー
この映画は、10年という時間を描くため、四季を通じての撮影を行うことにしました。
通常、映画は1か月~3か月程で集中して撮影する場合が多いのですが、監督の「四季を通して茉莉の10年を追いかけ、そのとき彼女が感じた気持ちを映像で表現したい」という強い希望があり、1年を通した撮影となりました。
桜や雪や夏の海はVFXではなく実際に撮影を行なっているのです。
撮影のためには、出演者さんにご理解をいただき長期間のスケジュールを開けていただくことが必要になります。
本作に出演される小松さん、坂口さんはじめ、今回発表させていただいた役者さんたちは、皆さんとても多忙です。
それでも『余命10年』を1年かけて撮影するという意義に賛同してくださり、撮影に参加していただくことができました。
長い期間を通して家族のような連帯感に包まれたキャスト陣は、映画で描かれる 10 年という時間をそれぞれのキャラクターとして表現してくださっています。
これにより、映画『余命10年』は、2時間という時間の中に10年という月日が流れるような作品になりました。
ぜひ、映画館でこの美しい四季を通した10年を登場人物達と追体験していただければと思います。
・川合紳二郎プロデューサー
藤井監督はじめ我々スタッフは、原作者の小坂流加さんが映画の主人公である茉莉と同じ難病を抱えながら、この小説を執筆し、日々を精一杯生きた、その証を残したいという思いで、小坂家のみなさまと一緒に、共に寄り添いながらこの映画を制作してきました。
この小説は、ノンフィクションではありません。しかし、ご自分のリアルな状況や願望や思いを、この小説に込められて執筆されたのだろうと思います。
そのような意味では、本作は、小説の「物語」、そして、原作者である小坂流加さんの「人生」が交差する、特徴的な映画となったと思います。
本作では、小坂流加さんの生まれ故郷である静岡県・三島市での撮影を行っています。
流加さんが幼少の頃、スイカを冷やしたり、川遊びをした源兵衛川のせせらぎ、素朴で人情味ある商店街、富士山の雄大な姿。また、撮影に使われている部屋の小物などの細部にまで、ここに生きた流加さんの息遣いを再現し、感じながら、撮影に望みました。
主演である小松菜奈さんは、役作りに際して、三島を訪れ、また、小坂家の皆さまから幾度となくお話をお伺いし、全身全霊で高林茉莉役を演じてくださっています。
コロナ禍で、大きく生活や価値観が変化する今こそ、「余命10年を生きた」高林茉莉を通して、多くの人に、少しでも勇気や前向きさを感じていただける作品になれば幸いです。