リブート版『ホーム・アローン』は主人公が悪役?泥棒役が指摘
ディズニープラスのオリジナル映画として制作された、クリスマス映画の定番『ホーム・アローン』のリブート作品『ホーム・スイート・ホーム・アローン』で、主人公の少年マックスを演じた子役のアーチー・イェーツ(『ジョジョ・ラビット』)をはじめとするキャスト陣が、会見で本作の変化について語った。
【画像】オリジナル版『ホーム・アローン』のマコーレー・カルキン
本作は、生活に困って自宅を売りに出している夫婦が、紛失してしまったアンティーク人形が高価な品であることに気が付き、母親と家を見学に来ていたマックスが持って帰ったものと見定め、家族が留守の間に取り返そうとする物語。
泥棒となる夫婦を演じるのは、人気シットコム「アンブレイカブル・キミー・シュミット」で主役を務めるエリー・ケンパーと、『デッドプール2』のピーター役などで知られるロブ・ディレイニー。東京旅行に出かけた家族に置き去りにされ、あの手この手で夫婦の邪魔をする少年マックスをアーチーが演じており、『ホーム・アローン』の1作目と2作目でマカリスター家の長男バズを演じたデヴィン・ラトレイも出演している。
本作は、オリジナルと違って、家に忍び込む夫婦は本物の泥棒というわけではなく、実質的な悪人は出てこない点がユニーク。ケンパーもその点が好きだったと振り返る。「映画の中で私たちが泥棒に入る動機は、家族のためにという、良いことにインスピレーションを受けているんです」
しかし、イェーツ演じるマックスにかなりひどい目に遭わされることになる夫役のディレイニーは、少し違う見方をしていた。「本作のヴィラン(悪役)は、マックスなんだ。僕たちは、家族を救うのに必要なものを取り返そうとしているだけ。だから撮影中、僕はずっと『マックスは敵だ』と思っていた。でも、最終的に仕上がった映画を観た時、マックスに対して同情的な気持ちになった。これは僕がやっていた映画とは違う映画なんじゃないか? と思ったよ」
自分が悪役だと指摘されたイェーツは、なんと答えていいかわからず困り顔。マコーレー・カルキン主演のオリジナル版は、毎年クリスマスに観ており「(一人取り残される)マックスに感情移入するのは簡単だった」という一方で、「マックスは、(マコーレーが演じた)ケビン・マカリスターとは全く違うキャラクター。この役をクラシック版のようにもしたかったけど、それと同時に、オリジナルとは少し違う独自のキャラクターにもしたかった。同じユニバースだけど、完全に違うストーリーなんだ」とも語っていた。
最大の見どころは、ケンパーとディレイニーの体を張ったコメディー演技だ。家に忍び込もうと2人が悪戦苦闘する姿は大いに笑いを誘う。ディレイニーは今回、初めて撮影前にスタントトレーニングを経験したという。「映画に出てくるほとんどのスタントを、実際やることを要求されたんだ。もちろん、プロのスタントマンもいたけどね。でも、彼らは本当に僕たちの能力を試したし、それは正直言ってショックだったよ。ユーモアを加えるために、ちょっとやればいいのかなと思ってたからね。怖かったし、勉強になったし、とても楽しかったよ」(吉川優子:YukoYoshikawa/細谷佳史:Yoshifumi Hosoya)
『ホーム・スイート・ホーム・アローン』はディズニープラスで配信中