レオス・カラックスの新作に古舘寛治・水原希子・福島リラ出演
レオス・カラックス監督の新作映画『アネット』(4月1日公開)に出演する古舘寛治、水原希子、福島リラのシーン写真とコメントが公開された。
『ポンヌフの恋人』などで知られるカラックス監督の新作は、第74回カンヌ国際映画祭(2021年)で監督賞を受賞したダーク・ファンタジー・ロックオペラ。アダム・ドライヴァーとマリオン・コティヤールを主演に迎え、カラックス監督が全編英語でミュージカルに挑んだ意欲作だ。
古舘は、コティヤール演じるアンとドライヴァー演じるヘンリーの娘・アネットの出産に立ち会う医師を演じ、「本人に会わないと決められないと言うカラックスは私のウェブサイトの動画を見て決めてくれたと聞いた。その後に歌のリモートオーディションもあり、高い音の出ない我が喉がギリギリにクリアした。たった一日の撮影だったけどカラックスの演出はとても楽しかった」と振り返る。
古舘とともに出産に立ち会う看護師を演じた福島は「観る人を今までみたことのない不思議な世界に連れて行ってくれる」と作品についてコメント。ある理由でヘンリーと闘うことになる女性の1人を演じた水原は、出演のきっかけを「坂本龍一さんがカラックス監督に私を推薦してくれた」と明かし、カラックス監督が「歌っている私のすぐ横で演出していましたが、何かを作るのに対して決まりがなく、こんなに自由でいいんだと感じました。すごく褒めてくださり、私ものびのびと表現に集中することができました」と語っている。3人のコメント全文は以下の通り。
▼古舘寛治
コロナ禍のせいで公開の遅れたアネット。私もようやく少し前に観ることが出来た。傑作だった。少しでもそんな作品に出られたことを幸運に思う。実はある方が私を推薦してくれたのだという。本人に会わないと決められないと言うカラックスは私のウェブサイトの動画を見て決めてくれたと聞いた。その後に歌のリモートオーディションもあり、高い音の出ない我が喉がギリギリにクリアした。たった一日の撮影だったけどカラックスの演出はとても楽しかった。人を乗せるのが上手い西洋文化のせいもあるだろう。本来映画の撮影ってこんなに楽しいものなんだということを思い出させてくれた。柔和なカラックスに代わって軍曹のような助監督が現場の規律を保ってもいた。大事なことを共演者と喋っていても「シーーーーっ」と黙らせるのだ(笑)。ケイタリングのうまさと種類の多さにはびっくりしたのも忘れられない。この傑作はぜひ映画館の大きなスクリーンで味わって欲しいです。
▼水原希子
坂本龍一さんがカラックス監督に私を推薦してくれたのが出演のきっかけでした。監督は日本人俳優を探していて、私もちょうどパリにいたので監督のオフィスを訪ね、後日、歌のオーディションを受けることになりました。自分なりに練習して臨みましたが、出演が決まってすごく嬉しかったです。撮影では、私以外はプロのミュージシャンで緊張しましたが、カラックス監督は本当に穏やかな方で、いい意味でリラックスした現場でした。歌っている私のすぐ横で演出していましたが、何かを作るのに対して決まりがなく、こんなに自由でいいんだと感じました。すごく褒めてくださり、私ものびのびと表現に集中することができました。撮影を通して多くのことを学ばせていただきましたし、出演できてとても光栄だと思っています。
▼福島リラ
「レオス・カラックス監督×スパークスのミュージカル映画?!」とお話を頂いた時は、とにかくどんな作品になるのかワクワクしました。初めてのアンサンブルで緊張しましたが、監督の気さくさで楽しくできました。彼独特の魔法がかかったこの作品は、観る人を今までみたことのない不思議な世界に連れて行ってくれると思います。