「仮面ライダーゲンムズ」檀黎斗は過去と未来をつなぐ存在 岩永徹也が抱くチャレンジ精神
東映特撮ファンクラブ(TTFC)のオリジナル作品「仮面ライダーゲンムズ スマートブレインと1000%のクライシス」で主演を務める岩永徹也(檀黎斗/仮面ライダーゲンム役)がインタビューに応じ、またも復活を果たした檀黎斗について語った。
本作は、「仮面ライダーエグゼイド」のスピンオフ「仮面ライダーゲンムズ ─ザ・プレジデンツ─」(2021)の続編。天津垓/仮面ライダーサウザー(桜木那智)が、とある目的のために幻夢コーポレーションの社長業をヒューマギアにラーニングさせる。バグスターウイルスに感染したヒューマギアから檀黎斗が復活するものの、黎斗は垓の言うことに聞く耳を持たない。目的を達成するため、垓は新しいドライバーを手にして黎斗と対峙する。
衝撃の復活を果たした黎斗が、「仮面ライダーゼロワン」の天津垓や、実の父親・檀正宗/仮面ライダークロノス(貴水博之)と死闘を繰り広げた前作。予想以上に反響が大きかったと明かす岩永は、「『仮面ライダーエグゼイド』の頃からゲーム会社の社長としてやってきた中で、『仮面ライダーゼロワン』とコラボすることになったのは僕としても楽しかったですね。AI業界は近未来感がすごくあって、人工知能は黎斗が目指す先に通過点としてあると思っていたんです。そこに早くも到達した感じがして、復活方法も嬉しかったです」と振り返る。
前作にはコメディー要素が多く盛り込まれていたが、岩永は「続編はシリアスな場面が多いです」と予告する。「『仮面ライダーゲンムズ』というタイトルなので、黎斗がまた笑っているだけで、楽しい雰囲気で終わるかなと思いきや、どんどんストーリーが加速する構成になっているので、今回も予想外でした」
またも復活した黎斗は、本作でヒューマギアのボディーを手にする。前作でヒューマギアへの興味が深まったという岩永は、黎斗にとってもメリットになったと持論を展開する。「黎斗は機械の体を求めていたと思うんですよ。人間時代は、自分の才能に体が追いついていないことも多かったりしたので。そういったネガティブな部分がどんどん減っていって、より黎斗の野望に向かって進める環境が整っている感じがします」
黎斗といえば狂気に満ちた笑い声だが、ヒューマギアになったことで笑い声もロボットらしく変化する。「檀黎斗の歴史を見た時に、通過点としてAI技術があると思うので、その期間だからこそやれることをたくさん詰め込もうと思いましたし、新しいおもちゃを手に入れた子供みたいな気持ちでやってみました」
前作からわずか1年で続編が製作された「仮面ライダーゲンムズ」。復活し続ける黎斗であれば、当然シリーズ化も期待されるが、岩永は「各作品は独立して楽しんでもらえるものだと思うので、できれば(他のシリーズを)土足で踏み荒らすことはしたくありません。ですが、その中でもクロスオーバーすることによって、新しいモノが生まれる可能性は大いにあると思うんです」と謙虚な姿勢を見せる。
黎斗を「別作品の世界観に裸で飛び込んでも、何か影響を与えることができる。過去と未来をつなぐ存在」と表現した岩永。「本人もそれを望んでいて、新しいものを開発すると思うので、チャレンジングな気持ちで演じたいです。シリーズ化するならば、新しいものをどんどん吸収していく姿勢で挑みたい。チャンピオンじゃなくてチャレンジャーですね」と意気込み、黎斗のこれからについて「哲学的な黎斗も面白いなって思います。マインドコントロールをする“檀黎斗精神”とかですね。彼は正座したまま、意思で人を動かすんです。あとは、一切喋らずにテロップだけが出てくる “檀黎斗字幕”とか。リアクションだけで物語が進むとか面白いですね」と更なるレベルアップに期待を寄せていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)
「仮面ライダーゲンムズ スマートブレインと1000%のクライシス」は4月17日(日)より東映特撮ファンクラブ(TTFC)で独占配信開始