『ファンタビ』第3弾、クイニー激変の理由
映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズで“人の心が読める”魔女クイニーを演じてきたアリソン・スドルがインタビューに応じ、第3弾『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』でのクイニーの見た目の変化について語った。
アリソンは「前作『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』でも、クイニーがグリンデルバルドの炎の中へ入っていった後、彼女が彼と共に城にいる姿を一瞬見ることができた」と第2弾のラストの時点でクイニーのビジュアルには変化があったと明かす。「当時ヘアメイクチームと話し合って考えたのは、あの炎を通ることで彼女の中の何かが燃え尽きてしまい、髪が白くなったということ。元の彼女はカーリーで、ある意味子供のような髪型だった。だからこの変化は、無垢な少女から、とても強烈でトラウマ的な経験をした女性になることの象徴になっている。彼女は洗練され、ちょっと陰気になり、そしてもっと大人の女性になったの」
2016年公開の『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』から3作にわたってクイニーという一人の人物を掘り下げることは、アリソンにとって興味深い経験になったという。「なぜならこの映画に参加することになった時、彼女がどんな旅路をたどることになるか知らなかったから。第2弾で彼女がした決断は、わたしが予想していたものとは随分と違っていた。だからこそ、彼女の決断の裏に何があったのかを考えさせられた。それまでずっと守られてきた女性が、(マグルの)ジェイコブと恋に落ちたことにより難しい状況に対処しなくてはならなくなったわけでしょ? それに魔法界で、彼女は完全にありのままの自分でいられたとは言えない。彼女の能力は迷惑だと思われていたから」とクイニーと共に苦しむことになったと振り返る。
だからこそ、アリソンはジェイコブにちょっと手厳しい。「わたしも含め、みんな二人(クイニーとジェイコブ)には再会してほしいと思っている。だけど、彼らの愛は十分強いのか、そうでないのか……。だって、彼は彼女を追って(グリンデルバルドの)炎の中に入ってこなかった。そうじゃない? 彼は、彼女を追ってこなかった。それって……褒められたことじゃないわよね」とジェイコブの姿勢をチクリと批判して笑っていた。
そんなアリソンにとって、本作の撮影において一番の喜びは「友人たちと過ごせたこと」だという。「このシリーズが進む中で、わたしたちもプライベートでさまざまな経験をしてきた。撮影スタートという時にパンデミックになり、撮影が延期され、この映画を作ることができないかも? という状況になったりもした。先が見えなかったから。だからこそ、彼らとまた過ごせたのは本当に素晴らしいことだった」とほほ笑む。「それに撮影中、わたしは妊娠していたの。赤ちゃんが大きくなって、この映画を観る日が来たら『わたしが出ている全てのシーンにあなたもいるのよ』って言えると思う(笑)」と愛情に満ちた母の顔を見せていた。(編集部・市川遥)
映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』は公開中