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松重豊59歳、23年大河で28歳の役 謎めいた石川数正に興味津々

松重豊演じる石川数正
松重豊演じる石川数正 - (C)NHK

 松本潤主演による2023年放送の大河ドラマ「どうする家康」取材会が1日にNHK名古屋放送センターで行われ、俳優の松重豊が59歳にして28歳の役を演じることになった思いについて語る一幕があった。この日は徳川家康役の主演・松本潤をはじめ大森南朋山田裕貴、制作統括の磯智明プロデューサーも出席した。

【写真】山田孝之ら“チーム家康”と

 本作は、松本演じる徳川家康の生涯をドラマ「リーガルハイ」「コンフィデンスマンJP」シリーズなどの脚本家・古沢良太が新たな視点で描く物語。松重は“チーム家康”古参の家臣で、家康が最も信頼する石川数正を演じる。

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 6月21日にクランクインした松重。大河ドラマ出演について「25年前ですか。(制作統括の)磯さんもディレクターをやられていた『毛利元就』(1997)が、テレビの仕事でほぼ初めてのような感じでしたが、右も左も分からないところを先輩の俳優さんたちからいろいろと教わって。こうやってドラマを作るんだということを実地で勉強しました」と切り出した松重。「あれから25年経って、もう還暦も近いんですけど、今僕がやっている役は28歳です。そう見えればいいんですが……」と語ると、松本たちから「見えてますよ」「大丈夫ですよ」とお墨付きの言葉を受けて笑顔に。

 さらに「本当に長丁場なので。28歳から下手すると死ぬところまでやる可能性がありますからね」と続けた松重は、「皆さんの呼吸を合わせて家臣団も一つにならないといけないシーンがいっぱいありますんで。緊張感を持って名古屋に乗り込んだんですが、そんな不安を吹き飛ばすかのような前室の狭さ」と冗談めかすと、「スタジオに入る前は確実に狭い前室でスタンバイしてないといけないんですが、誰も楽屋に帰ることなく。甘いものをつつきながら、和気あいあいとやっておりますね」とウイットに富んだトークを炸裂。

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 NHKの歴史番組でナレーションを担当するほどの歴史好きである松重。自身が演じる石川数正という人物が謎に包まれているだけに、脚本の古沢がどのように描き出すのかを楽しみにしているという。「ここに家臣団の一人として並びながら、この人は(家康に仕え、江戸幕府の創業に功績を立てた16人の武将である)徳川十六神将にも入っていませんからね。(歴史上の事実としてとある決断をしたことが)本当に謎に包まれていて。どういう理由でそうなったのか、というのが僕が今回の役を引き受けた最大の魅力」と語る松重は、「まだそこまではいってないですが、たぶん脚本の古沢さんが非常に面白くそこを描き出すんじゃないかなと思います」とワクワクした様子を見せる。

 そんな本作について「戦国時代ってロマンがあって。英傑は美しく描かれがちだけど、ヒドい時代なんですよ」と語る松重は、周囲の敵が絶え間なく襲いかかるような時代背景を踏まえつつ、「この鎧兜は本当に重くて、苦しくて。(撮影中の)この3日間、みんなヒィヒィ言っているんですよ。もうこんなものは早く脱ぎたい、早く平和が来てくれ、という思いで僕らはこの3日間を過ごしていたんですけど、そう思っていた人はやっぱり多かったと思うんです」と歴史ものに付き物である鎧に四苦八苦。

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 さらに「とにかく早くこの乱世を終わらせてくれ、決着をつけてくれ、というのがすべての人の夢と希望だったと思う。それを叶えてくれたのが家康ということで。家臣団の僕らとしては、今川だ、信長だというより、早く甲冑を脱がせてくれ、という思いにこの3日間は囚われています。それは間違いないですよね?」と問いかけた松重の言葉に、「間違いないです」と深くうなずいた松本。その言葉を受けて松重は「日本に平和をという思いでいっぱいですね」としみじみ語った。(取材・文:壬生智裕)

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