「セカコイ」親友役を好演！古川琴音が見せる新たな魅力

　道枝駿佑（なにわ男子）と福本莉子が主演を務める映画『今夜、世界からこの恋が消えても』で、ヒロインを支える頼れる親友を古川琴音が好演している。

道枝駿佑をサプライズ祝福！福本莉子、古川琴音、松本穂香ら完成披露に登壇【写真】

　映画『今夜、世界からこの恋が消えても』は、電撃小説大賞メディアワークス文庫賞を受賞した一条岬の小説を実写化したラブストーリー。ある時点からの記憶を失ってしまう難病「前向性健忘」を患う日野真織（福本）と、ある秘密を抱えながらも彼女を支える神谷透（道枝）が織り成す恋が描かれる。

　クラスメートに促されるまま、真織にウソの告白をした透だが、彼女は「本気で好きにならない」ことを条件に交際を承諾。やがて透は本気で彼女に惹（ひ）かれるようになるが、真織が記憶を保つことができな難病だと知る。一日の出来事を日記に記す彼女に対し、少しでも幸福な時間を過ごしてほしいと願う透は、真織の幸せを守るためにある計画を実行する。

　二人の恋模様を取り巻く頼れる親友・綿矢泉を演じているのが古川琴音。泉は真織が前向性健忘を患っていることを知る数少ない一人で、彼女のことを思いながらも二人の恋を見守っていく。よき理解者であるがゆえに、二人の未来を左右する重要な役どころ。記憶を保つことのできない真織のために明かせない思いを抱える泉。そんな難役を古川が絶妙なさじ加減で表現している。

　古川は1996年10月25日生まれの25歳。2018年にデビューすると、話題作に続々出演。2019年公開の『十二人の死にたい子どもたち』ではバンドマンを崇拝するゴスロリ少女を演じ、強烈なキャラクターが話題を呼んだ。ほかにも映画『チワワちゃん』やドラマ「部活、好きじゃなきゃダメですか？」などに参加。ドラマ「この恋あたためますか」では、ヒロインとルームシェアしている北京生まれの“スーちゃん”を演じてインパクトを残した。

　最近では、ドラマ「コントが始まる」で有村架純ふんする里穂子の妹や、連続テレビ小説「エール」では主人公夫婦の一人娘を演じて注目を浴びた古川。2018年の初主演映画『春』が昨年公開され、映画では『花束みたいな恋をした』『街の上で』などに参加。第71回ベルリン国際映画祭で銀熊賞（審査員グランプリ）を受賞した濱口竜介監督の『偶然と想像』では第1話「魔法（よりもっと不確か）」に出演し、偶然をモチーフに非日常へと変化していく日常の光景が会話劇で、堂々たる演技を披露した。

　そんな古川は『メタモルフォーゼの縁側』が現在公開中となっているほか、8月11日放送のNHKの特集ドラマ「アイドル」で主演を務める。『今夜、世界からこの恋が消えても』では、デビュー以来、良質な作品にコンスタントに参加してきた古川の新たな顔を見ることができる。（編集部・大内啓輔）

映画『今夜、世界からこの恋が消えても』は7月29日より全国公開中