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道枝駿佑、ずっと心にしまっておきたい光景とは?役者デビューから5年、目標だった映画初主演

道枝駿佑
道枝駿佑

 ドラマ「消えた初恋」(2021)でも抜群のコンビネーションを見せた道枝駿佑なにわ男子)と福本莉子がW主演をつとめる映画『今夜、世界からこの恋が消えても』が、7月29日に全国公開された。道枝にとっては、10代最後に撮影し、20代のはじまりとともに公開される映画とあり、その思い入れは深い。同作の要である「記憶」にちなみ、道枝自身が「いつまでも覚えていたい光景」についても語った。

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 本作は、2019年に電撃小説大賞メディアワークス文庫賞を受賞した一条岬の同名小説を原作としたラブストーリー。眠るとその日の記憶がリセットされてしまう「前向性健忘」を患った女子高生・真織(福本)と、嘘の告白をきっかけに彼女と付き合うことになった透(道枝)は次第に惹かれ合い、本当の恋をする。そして透が真織のために立てた“ある作戦”。そこに込められた愛情と優しさが、たまらない。

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恋をしたことで、変化があった

 数多くの青春恋愛作品を手がけてきた三木孝浩監督により、切なくもみずみずしく描かれる透と真織の恋。三木監督が、道枝を「透役にぴったり」と評したことについて「嬉しいです。自信が持てました」と、背筋を伸ばしながらも顔をほころばせる。

 透との共通点について「落ち着いてるテンション感が似てる。あまり自分からはガツガツいかないけど、人と話せないわけじゃない」とし、役には入りやすかったという。一方で、家事一切を担う透を演じるため、普段はやらないという料理やアイロンがけに挑戦したといい「アイロンがけはほぼ初めて。やっているうちに正解か分からなくなってきて……分かります?」と、身振り手振りで苦戦ぶりを明かした。

セカコイ 道枝駿佑
(C) 2022「今夜、世界からこの恋が消えても」製作委員会

 さらに「透は、いろんなことをシリアスに言うのではなく、明るく言う。だからこそ切ないけど、それが透らしい」と、本作にて透がまとう切なさを分析する。そんな透らしさの象徴ともいえるのが、彼が立てた“ある作戦”。道枝はこれを「透の優しさ」だと解釈し、「透、めちゃくちゃ良い奴やなって思いました」と、振り返った。

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 本作では、嘘から始まった恋が、次第に本当の恋心に変わっていく。「透は、真織の強さに惹かれたんだと思う」という道枝は、「真織が強いからこそ透も強くなっていった」と、恋をしたことで、透にも変化があったと考える。「真織が大変さや辛さを見せないから、きっと透も、この子のために出来ることがあるならば、たくさんしてあげたいと思ったんだと思います」。透は、真織と過ごすうちに猫背ではなくなり、声のトーンも明るくなった。そうした演じ分けにも注目してほしいという。

感極まりすぎて思い出せない?

 今回は主演として、現場を引っ張る立場。共演者やスタッフとのコミュニケーションを大切に挑んだという道枝は、座長としての姿が印象的だった俳優について、先輩・木村拓哉の名前を挙げた。「『BG~身辺警護人~』(2020)の撮影のとき、スタッフさんの機材を一緒に運んでいる姿を観て、すごいなと思った」と、目を輝かせた。本作の撮影時には、木村を見習ってメイクスタッフの道具を一緒に運んだという。

 眠るとその日の記憶を失う真織の恐怖も、もちろん想像した。道枝が、19年間生きてきて、「これだけはなくしたくない」と思う記憶について問うと「デビュー発表のあと、みんなが泣いているその景色や、バラードを泣きながら歌ったこと、それは忘れたくないし、忘れることはないと思います。ずっと心の中にしまっておきたい光景」だと、噛みしめるように、うなずきながら話した。「でもね」と、話を続ける道枝。実は、あまりに感極まったゆえ、その瞬間の記憶がないのだという。「映像を見返すんですけど、思い出せないんです。『こんなことしてたっけ、俺?』って」と首を傾げる。しかし「ファンの方が覚えてくださっていれば、それで十分です」と、人生最上の記憶はファンに託した。

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 俳優としては「20代は、さらにいろいろチャレンジしていけたら良いなと思います。たとえば刑事の役とか、やってみたい」と、夢は広がる。本作を「ターニングポイント」だと位置づける道枝。完成を見たあと「めちゃくちゃ良い作品に巡り合えたんだなって改めて実感した」と、ファンはもちろん、幅広い世代に見てもらいたい思いだ。「映画を観た後に、タイトルの意味を理解することでより、感動すると思う」と、反応を楽しみにしている。

 「本当に目標だった」という主演映画。ラブストーリーを演じたい思いもあった。「10代最後の撮影というだけじゃなく、20代最初、デビューして最初の映画。いろんなご縁があって出来た作品なので、たくさんの人に届いて欲しい」と、繰り返す。「切ない映画ですけど、前向きな気持ちになれる映画でもあると思っています。観てくれた方が『頑張ろう』って思ってくださったら嬉しいです」。(取材・文:新亜希子)

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