いま観るべき傑作!『わたしは、ダニエル・ブレイク』『家族を想うとき』2週間限定で再上映
ケン・ローチ監督作品『わたしは、ダニエル・ブレイク』(2016)と『家族を想うとき』(2019)が10月14日から27日の2週間限定で上映することが明らかになった。
格差や貧困というテーマを描き続けるイギリスの名匠ケン・ローチ監督は、昨年末に日本でリバイバル公開され、話題となった『夜空に星のあるように』(1967)で長編映画監督デビュー。2作目『ケス』(1969)では、カルロヴィヴァリ映画祭グランプリを受賞し、その後も『麦の穂をゆらす風』(2006)と『わたしは、ダニエル・ブレイク』でパルムドールを受賞している。労働者や社会的弱者に寄り添った人間ドラマを描いてきた彼の作品は、舞台であるイギリスのみならず、世界中の観客から高い評価を集めてきた。
今回、ローチ監督の2作品のリバイバル上映が決定。上映される作品は、複雑な社会制度に翻弄され、貧困に苦しみながらも助け合い生きていこうとするダニエルとケイティ親子との心の交流を描いた『わたしは、ダニエル・ブレイク』と、新自由主義が生み出した現代社会の歪みとその渦中で翻弄される家族の姿を映し出した『家族を想うとき』の2作。新型コロナウイルスの拡大を経て、格差が広がり貧困問題が深刻化する現代に、1人でも多くの人へケン・ローチ作品を届けたいという思いから今回の上映が実現した。
リバイバル上映される劇場は今回の2作品を封切りで上映し、昨年に長編監督デビュー作『夜空に星のあるように』も上映した新宿武蔵野館。ほかにも kino cinema 横浜みなとみらいでの上映が決定している。(編集部・大内啓輔)