2022年度「新藤兼人賞」金賞は『こちらあみ子』森井勇佑監督
21日、日本映画製作者協会が将来性のある新人映画監督を選出する、2022年度「新藤兼人賞」の受賞者が決定し、映画『こちらあみ子』の森井勇佑監督が金賞に選ばれた。
「新藤兼人賞」は、日本映画製作者協会に所属するプロデューサーが、今年度公開作品のなかから優れた新人監督を選び、金賞・銀賞を贈る映画賞。1996年に「最優秀新人監督賞」として始まり、2000年から、日本のインディペンデント映画の先駆者でもある、新藤兼人監督の名前を冠した現在の名称となった。受賞者には、新藤監督デザインのオリジナルトロフィーと、副賞として、金賞には賞金50万円並びにUDCast賞、銀賞には賞金25万円が贈呈される。今年度は201作品が選考対象となった。
『こちらあみ子』は、太宰治賞と三島由紀夫賞を受賞した今村夏子の小説を映画化したヒューマンドラマ。少し風変わりな小学5年生・あみ子(大沢一菜)の純粋すぎる行動が、周囲の人々に否応なく変化をもたらす過程を描き出す。
銀賞は、難民申請が不認定となった17歳の在日クルド人少女を描く『マイスモールランド』の川和田恵真監督に決定。また、優秀な作品の完成に貢献を果たしたプロデューサーや企画者の功績を称えるプロデューサー賞に、『死刑にいたる病』の深瀬和美プロデューサーが選ばれた。
第27回授賞式は、12月2日(13時~)に如水会館スターホールで開催予定。(編集部・入倉功一)