二宮和也「16歳の頃はトガッていた」 230人の高校生たちにエール
22日、東京都品川区にある文教大学付属高等学校で行われた映画『ラーゲリより愛を込めて』(12月9日公開)の高校生試写会に、主演の二宮和也がサプライズ登場し、230人の高校生たちとの質疑応答コーナーで「人とコミュニケーションをとる上で大切にしていること」や「高校生の時にやっておけば良かったこと」についてアドバイスを送った。
主演の二宮が本作を通して「<シベリア抑留>の歴史を少しでも多くの方に知ってほしい。特に若い学生たちに観て、感じて、考える場にしてほしい」との想いから実現した本イベント。高校生たちが上映後の余韻に浸る中、MCの呼び込みで二宮が姿を見せると大興奮。
高校生たちからの質問コーナーでは、映画の内容を汲んだ「山本さんは抑留者仲間とコミュニケーションをとって絆を深めていきました。まわりの人たちとのコミュニケーションをとる能力は、今後、大人になる上で大事になると思っているのですが、人とコミュニケーションをとる上で大切にしていることはありますか?」との問いに、二宮が「相手を否定しないことですかね」と回答。10代のころの自身を思い返しながら「そのほうがスムーズに事が運ぶことが多い気がする。でも僕が16歳くらいの時はちょうどデビューした時で、トガッていた気がします(笑)。先生方は大変だと思いますが、この時期にトガッていたほうが大人になってから丸くなる! 大人になってトガるのが一番イタイ!! まだ学校という社会の時に先生たちに怒られた方がちょうどいい! 先生たちは心が広いから甘えましょう! でも自分が行動しないと教えてもらえないことも多いから、そこは頑張って、楽しむこと!!」と真摯にアドバイスを送っていた。
また「高校生の時に“これをやっといて良かった”とか“やっておけば良かった”など大人になってから感じたことはありますか?」との質問には、「学校行事!!」と答えた二宮。「僕が学校の行事にほとんど出れてなくて卒業アルバムの最後に色々と写真が載っているけど、そこに全く写ってなくて寂しかった。めんどくさかったり、別にいいかって気分の時もあったけど、参加したほうが絶対にいい! 思い出になるし、経験になるから、それを未来に活かせるかもしれないから積極的に参加したほうがいい気がします。今日も映画が観れて、いい経験になったらいいなと思います!」と熱弁をふるった。
映画『ラーゲリより愛を込めて』は、辺見じゅんのノンフィクション「収容所から来た遺書」を原作にしたドラマ。二宮が第2次世界大戦終結後、ソ連軍の捕虜として不当にシベリアの収容所に抑留された日本人・山本幡男氏にふんし、共演に北川景子、松坂桃李、中島健人、桐谷健太、安田顕らが名を連ねる。
映画を鑑賞した生徒たちからは「こんなに過酷な生活だったのかと驚いた」「山本さんの仲間を励まし続ける姿に感動した」といった感想が飛び出し、二宮は「抗えない環境にあった人々を過少も過大もせず表現して人間力を描きました。そして、それは間違ってなかったと思いました。ありがとうございます」と感激していた。(編集部・石井百合子)