柳楽優弥、世界基準とは何か自問自答の日々 Disney+「ガンニバル」に手応え
俳優の柳楽優弥が21日、都内で行われた、ドラマ「ガンニバル」の世界同時配信記念イベントに出席し、キャスト&スタッフと世界基準を目指して作りあげた同作について「自信があります!」と語った。この日は共演の笠松将、吉岡里帆、高杉真宙、志水心音も登壇した。
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累計発行部数210万部を超える二宮正明のコミックを実写化した本作は、外界から閉ざされた供花村(くげむら)を舞台に、警察官の阿川大悟(柳楽)が、人が喰われているようだという噂の流れる村の異常性に気づくサイコスリラー。『岬の兄妹』『さがす』の片山慎三監督がメガホンを取り、『ドライブ・マイ・カー』などの大江崇允が脚本を執筆した。
柳楽は「今年は1年、この作品に集中してやりきったので、ようやく皆さんに観てもらえるのをうれしく思います」と晴れやかにあいさつ。ディズニープラス(Disney+)のスターで配信される本作は、かなり挑戦的な企画であることから「5か月間という長い期間をかけて、この作品に向き合ってきたので、早く観ていただきたいなと思いますし、日本国内に向けての作品づくりということだけでなく、世界基準とは何だろうということをキャスト、スタッフ、監督が自問自答しながら作りあげた作品です」と語ると、「自信があります!」と誇らしげな表情を浮かべる。
さらに、世界同時配信に向けて「世界中の人たちそれぞれ、感じ方が違う部分もきっとあるでしょうし、正直まだどういう感想を持ってもらえるのか、想像が全然つかないので、感想が楽しみです」と期待を寄せた。
この日は、新作準備のために台湾にいるという片山監督がリモートで参加。オファーを受けた時を振り返り、「原作は人喰い村の漫画だと聞いて、コミックの表紙を見たら怖いおじいちゃんがいて、これをディズニーでやって大丈夫なのかなと思いながら読んだ」と語ると、「読んでみるとどんどんページが進んでいって、どちらかというと人間ドラマの方が強調されていると思ったので、これはいいドラマとしてお届けできるんじゃないかと思いましたね」と明かした。
柳楽のキャスティングはすぐに思いついたと話す片山監督。「主人公は誰がいいかなと思った時に、最初に浮かんだのが柳楽さんだった。実際に出ていただけるということになってうれしかったですし、実写のキャラクターの輪郭や、方向性が、柳楽さんが演じていただけることで、固まった気がしますね」と振り返ると、柳楽も「うれしいですね。片山監督の作品は大好きですし、『ガンニバル』は片山監督の大好物なテーマですよね。その世界観に入れるのは最高でした」と笑顔を浮かべた。
村を支配する後藤家の次期当主・後藤恵介を演じた笠松のキャスティングについても、「漫画を読んで、恵介という役が本当に存在感があって、だから若手で実力もあって、これからどんどん人気が出てくる笠松さんにお願いしたいなと思いました。後藤家のグループショットを撮っていると、この人がリーダーだなと分かるような存在感があって、笠松さんに出ていただいて助かったなと思っております」と明かした片山監督。その言葉を聞いた笠松は、「僕も片山監督のファンなので、光栄です」としみじみ。「こういう作品を片山組で、映画のクオリティーでドラマを描くということ。国内だけでなく、国際的な視点を常に持つということで、とてもチャレンジングな瞬間が多かった作品ですし、日々試行錯誤しながら、クリエイティブにあふれていて、いい撮影現場でした。それがしっかりと作品に刻まれていると思いますので、ぜひ楽しんでください」と観客にメッセージを送った。(取材・文:壬生智裕)
「ガンニバル」は12月28日よりディズニープラス「スター」で配信開始