映画『Dr.コトー診療所』にドラマ版から出てない人は？

　大ヒット中の映画『Dr.コトー診療所』には、ドラマ版のキャスト陣が勢ぞろい！　と話題になっているが、映画に出演しておらず、「あのキャラクターはどうしてる？」とファンが気になっているキャラクターが何人かいるので紹介しよう。（以下、シリーズ全体のネタバレを含みます）

【画像】『Dr.コトー』キャストの現在と19年前を比べてみた！

　「Dr.コトー診療所」は、2003年から2006年にかけて2本の連ドラとスペシャル版が作られたテレビドラマ。東京からへき地の離島・志木那島（しきなじま・架空の島）に赴任した“コトー先生”こと五島健助（吉岡秀隆）が、島で生きていく姿を描く医療ヒューマンドラマだ。映画版には吉岡をはじめ、柴咲コウ、時任三郎、大塚寧々、小林薫、泉谷しげる、朝加真由美、筧利夫、富岡涼、蒼井優、神木隆之介、伊藤歩、堺雅人、大森南朋らが続投した。

　16年ぶりの続編となる今作では、コトーの隣には頼りになる看護師であり、妊娠7か月の妻・彩佳（柴咲）がいるが、連続ドラマのシーズン1には、コトーの元カノが登場していた。東京の病院でコトーの恋人だったのは、石田ゆり子が演じた優秀な産婦人科医・原沢咲。コトーの腕を評価し、離島勤務では先進医療から遠ざかると反対していた。島を訪れた際も、当初は島の医療がコトーひとりの犠牲に成りたっていると危惧していたが、島民に頼りにされている様子を目の当たりにして、彼の生き方を認めた。海外赴任の話があったが、いまはどうしているのだろうか。

　コトーの東京での医者仲間で、山崎樹範が演じた三上新一も印象深い。コトーが島に赴任することになった医療事故の原因でもある人で、コトーにわだかまりを持っていた。だが、コトーの真意を知り、彼と同じように離島医療に尽力しようと北海道の礼別島（れべつとう：架空の島）勤務に。2004年の「Dr.コトー診療所　特別編」は彼からの手紙にコトーが応える形で進んでいた。シーズン2では、一時的に島を離れたコトーの代わりに診療を行っていたこともある。原作漫画では亡くなってしまうが、漫画とドラマは内容が異なるので、いまも礼別島で島民たちに慕われる医師として活躍していてほしい。

　シーズン1と「Dr.コトー診療所2004」に登場した島の長老・内つる子は、体が悪い島民にせんじ薬を作っていた助産師。自身がコトーの手術によって一命をとりとめている。コトーが島民に受け入れられるきっかけにもなった「内ばあ」として味わい深い芝居を披露していたのだが、演じた千石規子さんは2012年に残念ながら亡くなっている。

　津田寛治が演じた記者・巽謙司は、妹が死んだ医療事故をコトーのせいだと思い込み恨んでいた男。シーズン1の後半でコトーが島民の反感を買い、島を去る原因を作った人物だ。のちにコトーに命を救われて彼の真意を知り、彼に好意的な記事を作成していた。

　コトーに憧れて医者を目指した島の子ども・タケヒロ（富岡）の同級生・中村悠子役で、大後寿々花もシーズン1に出演していた。SNS上では「子役でいてビックリ」「出てたのかっ？！！！」など、今も女優としている大後が、実は子役時代に出演していたことに驚く声が多数上がっている。彼女をめぐる大きなエピソードはなかったが、大人になった姿も気になるところだ。

　最新作『Dr.コトー診療所』で16年ぶりに志木那島で暮らす人たちの姿を見て、「そういえば、あのキャラクターはどうしているのかな？」と思いをはせるのも一興だ。（文・早川あゆみ）