窪塚洋介、マンション転落事故を回顧「絶望的な瞬間でした」
俳優の窪塚洋介が24日、都内で行われた映画『Sin Clock』公開直前イベントに牧賢治監督と共に出席、トーク内で2004年に自宅マンションの9階から転落した事故を振り返り「絶望的な瞬間だった」と語った。
『Sin Clock』は、社会からも家庭からも見放されどん底の人生を生きるタクシードライバーの高木シンジ(窪塚)が、思いもよらぬ偶然の連鎖に導かれ、人生逆転に挑む姿を描いたサスペンス。
窪塚にとって、深作健太監督作『同じ月を見ている』(2005)以来18年ぶりの邦画長編映画単独主演作。窪塚は「いままで何をやっていたんでしょうね」とおどけつつも、劇中でタッグを組んだ葵揚や坂口涼太郎の名前をあげ「彼らに本当に助けられて作った映画なので、単独主演というのも後ろ髪が引かれる感じですね」と謙遜していた。
窪塚演じる高木はどん底の人生から一発逆転を狙う人物。そこで、窪塚にとっての“どん底”エピソードを聞かれると「某マンションから落っこちてしまったことがありました」と2004年の事故に触れると「その瞬間は絶望的でした」と語る。
しかし「そのあと地味に復活していく過程のなかにあった感情や、まとっていた空気感、当時の目の光のなさなど、自分としては向かい合いたくないし、たんすの奥にしまっておきたい感情だったけれど、シンジという役をやるうえではとても役立った」と前向きに捉えられたというと「役者として新しいフェーズ、というところまで変えていけたら面白いなと思えるきっかけになる作品でした」と笑顔を見せた。
また「偶然の連鎖」という作品のテーマにちなんでトークが展開すると、窪塚は「長男(窪塚愛流)が役者とモデルをやっているのですが、愛流の新作映画『少女は卒業しない』のイベントが今日の夕方あるんです」と同じ日に親子で映画のイベントに登壇するという偶然に「すごいシンクロニシティですよね」と語っていた。(磯部正和)
映画『Sin Clock』は2月10日より全国公開