マーゴット・ロビー、衝撃の嘔吐シーンにも挑んだ『バビロン』撮影秘話
映画『バビロン』でサイレント時代のスター女優となるネリー役を務めたマーゴット・ロビーが、デイミアン・チャゼル監督の撮影現場の雰囲気を明かした。『セッション』『ラ・ラ・ランド』のチャゼル監督が本作で描いたのは、ドラッグとギラギラした欲望に満ちたかつてのハリウッドの内幕だ。
【画像】大胆ドレスが似合いすぎ!『バビロン』でのマーゴット・ロビー
恐れを知らない新人女優のネリーは、1920年代のハリウッドでスターへの階段を猛スピードで駆け上がっていく。サイレント時代の美しい天才女優である一方、素顔は超ワイルド。ブラッド・ピット演じる大スターのジャックに突然キスするシーンは、マーゴット自ら出したアイデアだ。
マーゴットは「デイミアンは全員が自由に動けるような雰囲気、何事にも挑戦させてくれるような雰囲気を作り上げていました。彼はいつも、わたしたちが考え得る中で一番クレイジーなことを、さらに10倍クレイジーにするよう働きかけていて。いつも『もっと! もっと!』という感じで、すごく楽しかったです」と撮影を振り返る。
「ネリーはいつでも周囲にショックを与える存在で、常にみんなが思いもよらないようなことをするし、いつも人々を、映画の観客を、パーティーの参加者を驚かせようとしています。そういうのがネリーらしさだと思います」
破天荒なネリーとして、マーゴットは衝撃的な嘔吐シーンにも挑んだ。「ちょっと気持ち悪かったですね(笑)。特殊な衣装を使っていて、体の横にパイプをテープで止めて、ドレスからスープやら豆やらを出しているんです。実際に吐いたわけではないですが、やっぱり気持ち悪いものでした。でも楽しかったです」と笑顔を見せた。
マーゴットはサイレント時代の実在の女優たちをインスピレーションに、ネリーの役づくりをしていったのだという。「当時、本当にたくさんの素晴らしい俳優、女優たちがいました。彼らはスクリーンの中で輝いていて、台本に書かれていたネリーはそういうエネルギーを持っていて、それこそわたしが表現したかったものでした。ジョーン・クロフォードなど、映画を見返すと信じられないくらいのエネルギーやカリスマ性、屈託のなさや無鉄砲さがあって」
「それから、クララ・ボウはネリーの幼少時代のモデルになっています。クララについてのハリウッドの伝説はたくさんありますが、その中からデイミアンはこの映画の常識外れなシーンのインスピレーションを得ていたのだと思います。また、ネリーの見た目の参考用に、デイミアンが準備してくれたイメージ画像もありました。それはサイレント映画のスターであるベッシー・ラブの写真で、上半身裸にオーバーオール、長くて細かいカールヘアというもの。とてもネリーらしいスタイルだと思ったので、本作でも採用されています。つまり、たくさんの女優を参考にネリーというキャラクターを作り上げました。当時、本当にたくさん才能のある方がいましたから」と明かしていた。(編集部・市川遥)
映画『バビロン』は2月10日より全国公開