まるで別人!「ザ・グローリー」ソン・ヘギョに注目
Netflixで昨年末に配信され、今、世界中で注目を浴びる韓国ドラマ「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」。高校時代に壮絶なイジメに遭った女性が10数年後、人生を懸けた報復を仕掛ける復讐劇で主演のソン・ヘギョも時の人になっている。「太陽の末裔 Love Under The Sun」で知られる韓国のトップ女優の足跡と魅力を振り返ってみたい。
1981年生まれのソン・ヘギョは、日本では“韓流第1次ブーム”をけん引した「四季シリーズ」の第1作「秋の童話 オータム・イン・マイ・ハート」(2000)で不治の病に侵されたヒロインを演じて人気を得る。その後、「HOTELIER ホテリアー」(2001)、「オールイン 運命の愛」(2003)、「フルハウス」(2004)などのヒット作に次々と出演し、韓国トップ女優の仲間入りを果たす。
また、2005年には『僕の、世界の中心は、君だ。』でスクリーンデビュー。同作は日本の大ヒット映画『世界の中心で、愛をさけぶ』の韓国リメイク版で、ソン・ヘギョは公開当時24歳ながら清楚な制服姿もハマり、甘く切ない青春ラブストーリーに印象を残した。
薄幸なヒロインや明るくキュートなキャラクターに凛とした女性など、確かな演技力でさまざまなキャラクターを演じているソン・ヘギョ。その美貌からキム・テヒ、チョン・ジヒョンと共に三大女神とも呼ばれる一方で、実は共演者キラーとしても知られている。
有名なのは「オールイン」で共演したイ・ビョンホンとのほぼ一回りも違う年の差ラブ。次は「彼らが生きる世界」(2008)で共演したヒョンビン。3人目が「太陽の末裔」(2016)で共演したソン・ジュンギだ。同作は紛争地域で活躍する軍人と女性医師の壮大なラブストーリーでギリシアでのロケもあり、ロマンチックでヒューマンあふれるドラマに韓国国内では最高視聴率が41.6%を記録し、アジア圏で一大ブームになった。
そんな主演カップルが現実にも恋人関係になり、電撃結婚して世紀の“ソンソンカップル”が誕生したが、約2年後に離婚した。華麗な恋愛遍歴は役にそれだけ入り込んでしまう女優魂のなせる業なのか……。その後、「ボーイフレンド」(2018)、「今、別れの途中です」(2021)で描かれた年下男子とのロマンスもヒットさせ、メロクイーンとしての健在ぶりを見せつけた。
そんな彼女が40代に入って挑んだのが、「ザ・グローリー」だった。彼女のキャリアにはなかった復讐劇というジャンル。ほぼノーメイクに地味な服装、笑顔も封印して、復讐の刃を向ける役どころだ。正直、壮絶すぎるイジメには目も覆いたくなる。だが凄絶だからこそ、淡々と復讐計画を進めていくヒロインの一挙一動から目が離せなくなり、イッキ観する人も続出している。
3月配信の後編では仇敵との闘いがいよいよヒートアップする。ソン・ヘギョが女優としてさらなる新境地をどう見せてくれるのか、楽しみにしたい。(前田かおり)